WaT

潮騒の午後 – WaT

たとえば波の音とか
たとえば空の色とか
理由もなく切なく
感じるときはいつでも

道端の石ころのように
砂浜の貝殻のように
頑なに閉ざして
やり過ごしたりする

傷つくことにも慣れた
つもりでいたけれど
いつの間に いつの間に
こころを許していた

誰にも同じだけ
幸せ舞い降りるなんて
嘘だと 思って
卑屈になる自分が
また嫌いに なりそうで
石ころになろうと
言い聞かせた

ほころび始めた花も
ほころんでしまった絆も
ほころぶ前のまま
蕾で居られたら

すべては変わってゆくから
変わりゆく先も見たいから
傷ついて 傷ついて
強くなればいいだけ

理由もなくだなんて
自分に嘘をついたって
本当は 分かってる
後悔がその答え
それでもまだ 気付かない
ふりをするならもう
傷ついたまま

自分を守りたくて
閉ざしても意味が無いでしょ
いつでも 都合良く
石になれるわけない
何回でも 何度でも
立ち直れるように
変わり続ける

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