theSoul

栞 – theSoul

ふと目が覚めると一人
夕映え照り込む部屋で
半分だけ開いたカーテンが
風に小さく揺れてる

何にも言わず出て行った
「さよなら」さえも残さずに
こうして一人の日々を過ごして
君の悲しみ 触れたよ

読みかけの本はまだ
そのままに
ドアが開き「ただいま」の
君の声を待ってる

挟んでた栞なら
触らずに
いつでも君が
続きを読めるように
そのままに いつまでも
差しておくから

君が重ねた強がりに
甘えてたのは僕だった
どうして精一杯の優しさに
気づけなかったのだろう

いつも君は一人
この部屋で
僕の帰りを待ち
本を読んでいたのか

寂しさに耐えられず
出て行った
今でも君を
今すぐ抱きしめて
伝えたい 変わらずに
愛しているよと

心の中に挟まれたままの
記憶の場所から動けそうにない
僕にとって残された栞だけが
最後の希望に思えるから

読みかけの本はまだ
そのままに
ドアが開き「ただいま」の
君の声を待ってる

挟んでた栞なら
触らずに
いつでも君が
続きを読めるように
そのままに いつまでも
待っているから

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