THE BARRETT
ゆらゆら – THE BARRETT
人気の無い暁の街翳に
ひっそり佗む薄い影絵の君
ゆらゆら揺れてる この身を憐れみ
情けを見せつつ
玩ぶんだろ
あんたも可哀想にね
同じ穴の貉になるよ
ゆらゆら ふらふら
旋毛(つむじ)曲りの惨めな末路は何人の躰?
時雨に幾重も群る益虫
四方(あたり)を憚(はばか)り 欠伸(あくび)を咬み殺している
今夜も淋しそうだね
直ぐ空に戻って行くよ
ゆらゆら ふらふら
彷徨う二人は煙草のけむりさ
霞んで消えた
人気の無い暁の街翳に
ひっそり佗む薄い影絵の君
ゆらゆら揺れてる この身を憐れみ
情けを見せつつ
玩ぶんだろ
あんたも可哀想にね
同じ穴の貉になるよ
ゆらゆら ふらふら
旋毛(つむじ)曲りの惨めな末路は何人の躰?
時雨に幾重も群る益虫
四方(あたり)を憚(はばか)り 欠伸(あくび)を咬み殺している
今夜も淋しそうだね
直ぐ空に戻って行くよ
ゆらゆら ふらふら
彷徨う二人は煙草のけむりさ
霞んで消えた
兎角こうまで変わった世の中じっとしてればいいもの泳ぎ切るのも何だか妙にぎこちない気がするのさ歩を進める度に失ってくくだらない過去の代わりに様々な思惑の渦の中俺も
大きな荷物を抱えていたけど草疲(くたび)れた夢にゃ不似合いだったのさ今まで暮らしてくれてありがとう空の薄墨が溶け出す前に行くよ未だ見ぬ重さに潰されそうだ怯えて気
星の視える夜はあの娘を右手に抱きしめ決まって朝まで呑んだくれてるのさなけなし果たいたら気楽になった気もするが明けたら寒さがちょっとだけ凍みるよ十五で目覚めたら高
今夜は独りにしないで行き着く先が視えるから痛みを隠し笑っても寂しくなったら俺等の家に来いよ寒い時は二人で抱き合っていれば何も恐くなかった筈だろう気の所為(せい)
夜をひとっ飛び俺等はあやかし浮かれ調子の喇叭(らっぱ)吹き鳴らす言葉巧みに人を誑(たぶらか)す馬の糞でも喰らうが良いよ戯れと笑い飛ばすよ流れを乱し睨みを利かす碧
飛び出したミサイルが彼方を狙い逃げ惑う人々の群れが視えるそれを嘲笑うかの様に崩れ次々と道を塞ぐビルの残骸が矢継早に唸る轟音に怯え俺達は後戻りできぬ事を知る僅かに
舞い上がる西風に攫(さら)われたいよ膨らむだけ膨らんだ風船だから人知れずひと思いに終わりたいよ蒼褪めた人波にもう耐えられない震えて受話器を握る繋ぎ止めたいのに戸
穏やかな午後日向に寝そべりちっとも変わり映えのない日々を疎(うとん)じてみるけど大きな夢に少ない元手じゃ今更気負ってみても始まらないかな判った顔してしばしば仕事
世の中を易く渡れぬ奴等が縋(すが)る女共力で振り払い見渡す限りの大海原に人生賭けると港を後にした太陽ぎらぎら照りつけているよゆっくり進路を進んで行く船俗世の汚れ
螺子(ねじ)の外れた子供が云うには俄か仕込みだけじゃ長持ちしないぜ派手で中身の無い女にさえ鼻であしらわれりゃ行く末不安だ自由気儘に生きてきた心算(つもり)が予定
訳知り顔の箱入り子供(がき)が大手を振って歩いているよ道に寝そべる俺に一瞥(いちべつ)屑山を踏みつけてくよ若さにかまけ無闇矢鱈と威勢の良い事ばかり云うよ先を見越
愛想尽かしたよ全て捨て去るつもりだ日暮れを待たずにお前は家を出たのさ満ち足りた夢を見続けるのを拒んで何処までもつづく道に果敢に挑んだ雨の降る夜は血塗(まみ)れに