ひゅるりひゅるり カーテンが揺れた
そうか あれが本当のサヨナラ
闇のキャンバスに月を貼り付けて
サソリの尻尾が胸を刺した
ポケットの中に色褪せた写真
僕は泣いていた 裸のまんま
遠く遠く 銀河の果て
呼んだ声も届かず かき消され
天気予報では雨が降るらしい
あなたが好きだったペトリコール
空高く伸びた蔦をよじ登り
会いに行くよ今夜 パジャマのまんま
ひゅるりひゅるり カーテンが揺れた
そうか あれが本当のサヨナラ
この目から見える景色はちゃんと僕のもので
この足で歩く全てが僕の道
そんな事を思えるような日々でいたくて
零れる涙も 頼りない掌も
あなたがくれたものだから
ただ時は流れてゆく
止まる事なくずっと
いくつになっても変わらないものがある
この世界をもっと
自分自身をもっと
あなたの全てをもっと愛せるように
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