suzumoku

ラムネノーツ – suzumoku

波止場には丸く太った 猫が寝そべっている
食べかけのイワシを忘れて
釣り竿は一度も揺れず 陽の光がただ
バケツの海水を転がす

足を投げ出して座って 初めて敗れた
恋の話でも思い出そう
ステレオで聞こえてくる
波の音に恥ずかしさ隠して

右手にはまだ冷たく 弾けてるラムネ
この空と同じ色

潮風にウトウトして 気付けば夕暮れ
日に焼けて少し痛む腕
「恋の話はもう終わり?」
君の声が聞こえた気がしたよ

右手には炭酸が抜けて 温くなったラムネ
あの恋によく似た味
取り出してみたビー玉 涙する前に
海に投げてしまおう

人気の新着歌詞

モダンタイムス – suzumoku

テレビは今日も深夜まで馬鹿騒ぎのパレード流行の間抜けなトークで金を稼ぎましょう「政治の話ワカンナ~イ」アイドルがスベっても可愛ければ拍手喝采「それじゃまた来週!

ベランダの煙草 – suzumoku

久しぶりの煙草に頭がくらくら ベランダで一人黄昏時の中電線の隙間に絡み付いた雲が 低気圧の風を待ちくたびれている君の気ままさに微笑んでた日々は 映画のようなセピ

放課後スリーフィンガー – suzumoku

曇り出した空 急ぐ足音 雨粒一つ 溜息一つ間違えた事は誰かのせいにして 心傷付く前にギターを弾く一人の教室 気晴らしに小さく 零したメロディーに絡めた偽り雨降る

甘いアルコール – suzumoku

空になった右手のグラスに 甘いアルコールを注いでくれよいつ誰が見つけたかは分からない とてもとても眠たくなるやつさ疲れ果てて俯いてる君も 甘いアルコールをひとつ

身から出せ錆 – suzumoku

空飛ぶ鳥を見ていたんだ 嵌め殺した窓の手前で触れられない背中にそっと 奇跡の想像もした放り投げたスプーンにちょっと 青い錆が付着しだしてその中一つ封じ込んだ 夢

フォーカス – suzumoku

冷たい秋雨は知らぬ間に上がって カーテンの隙間に宿る日差し退屈なテレビもステレオも止めたら 君とこの部屋から歩き出そう僕らが今まで何度も繰り返し 眺め続けてきた

週末 – suzumoku

「電車がホームに参ります」雑踏の中響くアナウンスこんな景色どこにでもあるのだろう…日々に疲れた少年が 背中丸めゆっくり俯いた虚ろな目に浮かぶのは最後の場所塾の帰

ユーカリ – suzumoku

東の光を受けて 誰かが淡く手を振る群れをなして飛び交うハトを 数えかけたホーム見なれた七号車に 揺られる無言の命ささやかな時の中で 満ち欠けを続ける読み終えた小

如月 – suzumoku

止まぬざわめきに耐え切れず 思わず仰いだ狭い空に君のカタチは現れずに 崩れて流れて消え行く雲様変わりした街に あの日を重ねてみてもわずかにずれる二人の影に 切な

昨日のワルツ – suzumoku

一人だけカギを忘れて 仲間はずれにされた放課後扉の向こうは明るく 楽しげな話し声がした諦めたのさサッパリとね 泣きわめくのも馬鹿みたいだしほんの少しだけ ほんの

西日工場の煙 – suzumoku

雨のあがった空に立ち上ってく 遠くそびえる工場の煙夕刻6時すぎのため息さえも 許さない町並みが見える雨のあがった空に立ちの上ってく 遠くそびえる工場の煙朱色にに

プラグ – suzumoku

散らかすだけ散らかした 住家をじっと眺めて目障りな物だけ選び抜いて 部屋を出るカサ・ハンカチ・ポケットティッシュ・ライトグレーのスニーカー…テーブルの上のパズル

盲者の旅路 – suzumoku

標識もなければ 道なんてたいそうなものもなくたった一つだけの 宝物を握りしめて探していたのは 汚れなき無垢と安住の土地あなたのことなど 誰一人として知ることのな

適当に透明な世界 – suzumoku

昨日コンビ二で買った透明な傘と 残りわずかな小銭と君を連れてゆううつに包まれた普通列車に揺られ 二人とも知らない駅で降りてみたのさ不意に流れた君の透明な涙 それ

セスナの空 – suzumoku

眠い風にくすぐられて軽く咳をしてわだちをたどりただひたすらに 刻む足音を 一つ一つ数える変わりだした季節の色に一度頷いて木陰の先 駅の向こうに立ち並ぶビルを 一

退屈な映画 – suzumoku

映画の中のヒットマン そいつで誰を殺るんだい?僕らを楽しませて その引き金をさあ引けよ考え込んだヒットマン 早く狙いを定めろたまには悲しませて エンディングには

ジオラマ – suzumoku

何も浮かばず 何も沈まず静かな丘で隣の君は遠い目をしていつものポーカーフェイス今夜の風は北よりの風 冷えた三日月踊る街灯 滑る人影ジオラマの街一粒の欠片はただ 

レイニードライブ – suzumoku

フロントガラスにじむ光 水しぶきを上げるタイヤワイパーの刻むリズム くたびれたエンジン ラジオ「明日になればまた晴れるでしょう」 天気予報の声が寂しく響く昨日の

酒気帯び散歩 – suzumoku

何か物足りない 今日も目がイタイいつもの幸せに フラフラ酒気帯び頼りない言葉が 街をぬいあわせる両手を見つめれば 浮き出る不安簡単にラクに手にしたんだ 君の街で

衣替え – suzumoku

アパートから30秒の 自動販売機に温かい缶珈琲が ついに並び出したこんな事で季節を知り 衣替えをしたら着膨れた君の姿を 思い出してニヤけた作りかけの歌 それは夏

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