茜の環状道路で最後のキスをした
振り向く反転何故か解かんないけど
ちょっとだけホッとしていたんだ
気の抜けたサイダーみたいなラブ・シック・ブルース
そういう気分は雨降る動物園の様
小さな悲しみの粒が落ちてきて
気が付けばクツん中までぐっしょりだな
――それからいくつも流れてゆく季節の絵 胸にしまった
遠回りして 出会う景色ばかりが焼きつくから
まざり合わずに連ねる気持 海の底に着いた空の青
薄明かりの日 のぞいた鏡の様――
茜の環状道路で最後のキスをして 三回季節の巡った町小路
現れた君の隣には くるくるパーマあてている好青年
そういう昨日はパンにはさんで食っちまえばいい
僕らはそんなに強くもないけど弱くもない
たまに目を奪われるのは恋のカケラ
――「始まれば終わる」その繰り返しの中に僕らは立って
息をはく度 変わってゆく世界で息をすうんだ
それが僕らの この風景の たった一つだけのルールだろう?
物語なら、作るのさ。――
茜の環状道路で最後のキスをして
あれからずいぶん時間は過ぎたけど
君の声フラッシュバックした夜は 眠り方さえ忘れてしまった
それでもいつかは消えてしまうんだろう?
顔も、名前も、声も、
君が君だったはずのなにかさえも
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