RUI

月のしずく – RUI

言(こと)ノ葉(は)は 月のしずくの恋文(しらべ)
哀しみは 泡沫(うたかた)の夢幻

匂艶(にじいろ)は 愛をささやく吐息
戦 災う声は 蝉時雨の風

時間の果てで 冷めゆく愛の温度(ぬくもり)
過ぎし儚き 思い出を照らしてゆく

「逢いたい…」と思う気持ちは
そっと 今、願いになる
哀しみを月のしずくが 今日もまた濡らしてゆく

下弦の月が 浮かぶ
鏡のような水面(みなも)

世に咲き誇った 万葉の花は移りにけりな
哀しみで人の心を 染めゆく

「恋しい…」と詠む言(こと)ノ葉(は)は
そっと 今、天(あま)つ彼方
哀しみを月のしずくが 今日もまた濡らしてゆく

「逢いたい…」と思う気持ちは
そっと 今、願いになる
哀しみを月のしずくが 今日もまた濡らしてゆく

下弦の月が 謡(うた)う
永遠に続く愛を…

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