学生街には何もなかったよ
ただ無難な色したパーカー
吐き捨てられた夜中の達観
部室棟には馴染めず
云々概論 b の頃にはもう
死ねない自分と向き合うばかり
夜中は眠れず起きたらもう夕方くらい
衣装ケースの中には春の訪れを
期待してたシャツとカーディガン
たまに出来る仲間と酒浸り
不安でもうとにかく叫びたい
脱法ハーブじゃ飛べないところまで
あの夜間通用口抜けて
焼酎の水割り流し込みながら
他人と違う自分を信じたかった
就活写真屋の看板
君と借りた禁煙のレンタカー
窓を開けて煙を夜空に逃した
ゲームセンターで雨宿り
僕ら明日もまたいつも通り
時代遅れのギター爪弾いて
意識はどこか遠くを彷徨って
授業をサボってライブハウス
つまらないけど “まぁ、大学よりは…”
高い割に大したことのない酒で
踊ってみようかしょうがなく
ノートには何かをパクったポエム
夏は嫌いで
冬は惨めで
春は何かに追われてるようで
秋になると君を思い出してしまう
学生街には何もなかったよ
この街にはもう誰もいない
過ぎ去りし日々は海に似ている
忘れてもいつもそこにある
君と歌ったあのメロディも
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