osterreich

  • きみを連れてゆく – osterreich

    吐瀉のさきで首の影が混ざって気化したよ明日ここは塩の試写室エンドロール、練り歩く 朝、きみだけが無邪気な胸を躍らせて太陽につばを吐く鍵穴に当たった! まくらことば、わたのそこ、ぼくを運ぶ、呪いのように鍵を飲んで、穴を食んだ回らぬことを知って デラシネの寓話臓器に織り込んで 春の死骸たわんだ根が同じひとだと言う何もかもいらなかった同じひとでいてくれたら そっときみは語りかけるよ鏡合わせでもがくかえる…

  • swandivemori – osterreich

    意味もなく死んだ蚕の群れは飛べないことなど知らぬようにはじけていく観覧車からさかさまのきみは飛べぬことを知らなかった 地球儀回したビルに跳ね返る機械の讃歌、愛を歌った例えばぼくがピアノを弾くなら目を見ずに言うのさ「愛を歌うな、誰もそれに触るな」観客たちの表情歪むよ 映画は続いていく、また誰か殺して観覧者動き出した こわいものが溢れているよ、どんな歯車回したんだ?旅客機の窓が開けられて、魚と鳥を選ぶ…

  • 映画 – osterreich

    傘をさすふり地下鉄の終点でいま、吐き出してしまったあとすこし嘘をつくたびさかさまになった気がした焼き付いたしみが膿む前に 諦めてしまえば鉄の味した わかりあってどうした?間違い探しのようなつぎはぎだらけの奇跡がそっと老いていくだけきみの呼吸に鐘の音鳴るような祝福を まわらない鍵地下室のすみっこでまた泣き出してしまった赤子のように唾を吐く度王様になった気がしたああ、鳴りだした音がやむ前に 跪いてしま…

  • 楽園の君 – osterreich

    弔いと呼吸満たした飴の水槽をなぞった誰かがその指先を「楽園」だと言ってた うみべの気球に火がついて落ちる君の顔が笑ってるようにみえた なあそうだろ?最後のページ書いてあった!「愛すること、叶わなくとも」 間違えたままぼくら生まれてきたね帰り道も思い出せずにずっと 木蓮とソドムの際からのゆりかご揺らした例えばその光景が楽園だとしたら? いつから眠っていた判決が聴こえた車輪の下、三月孵化した! なあそ…

  • ガイドビーコン – osterreich

    帰り道はどこ?いつわりでもう飛べなくなってしまった!帰り道はどこ?いくらもない命で 振り子にぶら下がってさかさまになっただけ痛みはない 痛みはない借りてきた言葉で泳げなくなっただけ痛みはない 痛みはない 許せないと言ってただろう?変わらないと思ってただろう?暗くてよく見えなかっただろう? 振り子にぶら下がって泳げなくなっただけ痛みはない 痛みはない借りてきた言葉でいなくなってしまったんだろ?痛みは…

  • 冗談 – osterreich

    真っ白な髪を解いて、泡になるライ麦畑でつかまったら誰の声も届かぬまま、罰を待つなにも失わなくなったら 誰かのために生きても 天使なんかじゃない、誰も彼も天国なんかじゃない、ここで誰に祈る?食べても食べても食べてもまだ足りない返してよ、火をつける前に アスンシオンが遠くに見えて、砂を噛む鍵を飲み込む仕草だったな指輪はめて嬉しそうに、爪を切るそれも失わなくなったら? 罪を犯したような気がしてた 誓いの…

  • 無能 – osterreich

    夢を見たんだよ 生まれた時のこと美しくいきてね 子宮の街 僕ら手を叩いて笑ったんだ 絵の具を飲み干した 虹の色変わった抱きしめられたくなった ひとりじゃもう歩けなくなった 笑いあっていたんだよおもちゃに愛を捧げて触れられざる子供たちを簡単な言葉で壊したい! 娼婦が火を放った 遠くの街で誰かが死んだよ レミングスに誘われて たどり着くこの世の果て強くはならないで 汚濁の中でサイレン鳴り響いて気が狂っ…

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