odol

  • 今日も僕らは忙しい – odol

    毎日をすり減らしているうちに気づいた残っている時間は長くない同じ場所を行って帰って繰り返して振り返ればただ時間が経っていたのさ 大体はきっとこんな感じになっていくかなって良い意味じゃなく気がついている僕が僕にもう期待のひとつもしなくなったらそれっきりさ まだ余裕ぶっていたいな ちゃんと考えたいんだけど何も無い日が無いんだよな今日も僕ら忙しい将来の夢なんて壮大でもないんだけどヘラヘラって笑っていたっ…

  • 遠い街 – odol

    じゃあさようならだね最後に綺麗にしたって汚れも傷も消えないみたいだなんてさ 笑えるよね ねえ この部屋から眺める景色 好きだったひとりで遠い街に住んだら思い出すこともないんだろう だんだんと終わっていく手際よく運び出された荷物を載せたトラックだけが行き先を知っている さあ ドアを開けて最後に駅へ歩こうか退屈だって思っていた道でさえもう大切だったんだね 改札前は忙しない隣を見る暇もないねえ まるで自…

  • Distances – odol

    歌にしたいほどの言葉さえただの工事の音に消された新しくなってゆく街なんてひとつも興味ないんだよ 駅の出口 人の波に僕は今日もまた知らぬ顔で重いギターのケース開いてひとりきり 歌い出すのさ 心を全部 声にして君のもとへと届けたいのに素直になって歌にしたって口元でこぼれ落ちた喧騒にかき消されそれで黙って飲み込む言葉いっそ諦めてもいいかな? もう薄暗い朝になっていた僕の声が掠れているのは叫ぶように歌って…

  • 本当の顔 – odol

    新しい服を着た日には誰かに見せたくもなるがそれに付いているタグだけ大事にしたいわけじゃないのさ たしかに覗いた日の僕は誰かをわかった気になるが本当の顔や声を知らないような気もしてるんだよ いつか君の目を見て言った何かになりたいとか何かが好きだとか 透けて薄まった画面じゃ見えなくなって君は僕の全部知りもしないけれどいいねつまらないページをめくるより早くなってもう見なくなったトレンドにきっとこのまま追…

  • 三月 – odol

    笑って話して 外は暗くなってしまった今年は一層早く過ぎて季節はまた巡って春になるだろう 言葉にできない何気ない疑問符や目背けたこれから先のことだったりもさ降りしきる雪がここまで積もったらそんなことも全て隠せる気がした 大事なこと まだ言えずに白い息 指の間をすっと空の中へと溶けていく この言葉となくなってしまうもののぶんだけ形じゃなくて体温を思い出したもう少し触れていたい 「綺麗なこの街を忘れたく…

  • reverie – odol

    いつか聞こえる指がパチンと鳴って景色は塗り変わってはいもう終わり弾ける いつからだったろうかどこからだったろうか今ももしかして夢でやがて朝が来るのなら いつまでも忘れぬように君の名前を呼んでこれまでの思い出を囁くように話すだろう君の名前を呼んで 願うように全てに目を瞑ったそれでも確かに夢は覚めていく 尖った向かい風柔い肌に刺さっていくそれにしては よく遠くまで来た 痛い部分庇っては絡まってそれでも…

  • 泳ぎだしたら – odol

    君にとって今の僕はどんなふうに映っているんだい?あの頃と変われているかわからないけど ねぇ 知っているかい?大人だって一人きりじゃ迷ってしまうんだ僕もそうさそのときには手を差し出してよ 目線を上げるようにして空の上を泳いでこのスピードで向こう岸まで雲のトンネルをくぐってたぶん僕らは何をしたっていいんだ君はどうしたい?どこにでも行けそうさ あの頃はそう 君にとってこの世界が広すぎたとしてけれど今はこ…

  • 望み – odol

    一人で暮らす生活だって今ではもう慣れたつもり「ただいま」ってこぼれて気がつく 話したいことは大切に書き留めて温めて手渡したいと思っているんだよ 笑ってくれたならいいな 街並みが変わっていくように大人になっていく私過去があって未来がある 同じように色んな人びとが過ごす時間が流れていくつも交わっているんだね すべてがそのひとつなんだ ちゃんと顔を見て声を聞いて同じ場所で笑い合って帰り道ふと思い出したり…

  • 幸せ? – odol

    今年は寒さが厳しくなるらしいけどあれ?それ去年もだっけ?どこかのんびり羽伸ばしてさ旅行ってどうだろう?ずっと行ってないねあの頃なら僕らはただ何もなくともそれだけでよかった今がどうとか嫌だとかそういうのじゃないのさ 僕らは大丈夫 きっと幸せもっとキラキラしたいとかねぇドラマの見過ぎじゃない?平坦にけれど堅実に穏やかな瞬間がどこまでだって 旅行でも行こうって話しても意外と行ったことある場所ばかりでこん…

  • 独り – odol

    もう何をしているのかもわからないけどどこで誰と居るかももうわからないけどきっとまたひどく癖がかかる笑い声とその言い回しどこからか聴こえる気がしてどこからか聴こえた気がしたけど君はもう居ないよ 特別なことなどひとつだってないと思っている君があの日 本当に食べたいと思ったものとかそういうちょっとしたレベルでゆっくりと戻れなくなって僕たちはすれ違ってきて君はすり減らしすぎてしまった今じゃもう何の意味もな…

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