噴出す湯気を 見る度(たび)に白いおにぎり 想い出す母が握った 温もり恋しおやつの代わり 握ってくれたこげの混ざった おにぎりを湯気の向こうに 思い出す小遣いひとつ 無い昔白いおにぎり 待っていたたまに麦めし 混ざっていてもお菓子の買えぬ 子供の心いやし包んだ おにぎりを遠いふるさと 振り返る何でも有りの 今でさえ白いおにぎり 懐かしい姉とほうばる あの味恋し忘れぬ香り 梅干の味磯の香りの おにぎ
傍に寄り添う それだけで安らぐ気持 何故だろう心触れ合い 知り合って幾年月を 重ねたろ心に浮かぶ 思い出もぬくもり感じる 二人の絆つらい寂しい 時だって目と目で二人 励まして越えて歩いた 茨道(いばらみち)これから先も 有るだろう苦労の路(みち)も まっすぐに優しさ労(いたわ)り 二人の心空に大きな 虹の橋希望の夢を 咲かせよう心重ねて 頑張ってこの先二人 何時(いつ)までも歩いて越えて その先へ
夢にはぐれて 帰った村に待っていたのは うしろ指あの娘も嫁いで 去ったけど空の青さと おふくろだけが俺をかばって かばってくれたっけ何は無くても 一緒に暮らすそれが一番 うれしいと涙を浮かべた おふくろの丸い背中を いたわるようにそそぐ夕日が 夕日が赤かったいつかいつかと 気にかけながら出来ず終った 親孝行今夜もやさしい 星空に俺のいのちの
幼い頃は 夕方親子(ふたり)明かりの薄い 粗末な風呂で肩も浸かれと 親父の膝で竹の柄杓(ひしゃく)で お水を飲んで百を数えた 檜(ひのき)風呂怖い顔した 父さんの顔他人(ひと)には甘い 父親だけど家(うち)では怖い 雷神(カミナリ)様で幼心(おさなごころ)に 思って泣いたあんな親父の 真似などしないきっとしないと 誓ってた遠い昔の 故郷遥(はる)か何でも早く 仕事を済ませ姉弟(きょうだい)みんな 
まん丸顔の おふくろをいつも泣き泣き 追いかけた甘えて生きた 幼い日時々空を 見上げてはおさない昔 想い出す母と登った 三毳山(みかもやま)七曲がり坂 登りつめ返る笑顔の 母の顔心にいつも 掛けながら時々窓の 硝子戸にエプロン掛けの 母の影淡いかたくり 咲いていた学校からの 帰り道雨に霞(かす)んだ 三毳山はっきり今も 覚えてる時々指を 見つめては夜なべに編んだ 手袋の母の温もり 想い出す
信じられない 節分の夜カタカナ文字が 濡れていたうそ うそ 嘘だ まぼろしだ夜汽車の窓に 茜(あかね)の雲がぽっかり浮いて 笑って見えた別れの 愛の 瞬(またたき)かあれは あ~あ 愛の微笑み紅い夕日の 真紅(まっか)な浜辺寄せては返す 白い波なぜ なぜ 何で 何故なんだ黄色の空に 叫んだあの夕(よ)悲しみの傷 残して消えた波間に 揺れた 流れ藻(も)はあれは あ~あ 愛のなきがら時が過ぎても 忘
会ったあの日は 別れが来るとついも思った 事など無いに帰る貴方(あなた)の 背中には私の知らない 影がいる戻れない 戻れないもう 昨日には押さえきれない 女の泪そっと隠して 袖でふく悪い事とは 想いもせずに甘い言葉に ほだされ燃えて罪を重ねた この三月(みつき)私の罪(せい)なの 許してねせめないで せめないでもう これ以上人に言えない 女の泪そっと包んで 袖を振るそうよ私も 秘密があるのいつも出
ギーコンサッサ 紙すく音が山に谷間に 流れてく水も冷たい この山里で若い娘の 細い手で手透(す)きの和紙の 一枚に心を込める 祖谷(いや)の女(ひと)クルクルクルリ 糸まく音が渓(たに)の吊り橋 渡ってく霧に霞(かす)んだ この山里の若い娘の 夜(よる)仕事思いの糸の 一本に命を紡(つむ)ぐ 祖谷の女~祖谷のかずら橋しゃー蜘蛛(クモ)の巣(ゆ)のごとく風も吹かんのに 揺ら揺らと~キンコンカンと 木
一人手酌で 飲む酒は身体の中を 浸みとおる広い世間の 切なさ辛さ飲んで忘れて また今日もひとり飲む酒 コップ酒昔惚れてた 女房(あいつ)にも心の中で 詫びている若い身空で 我が侭(まま)言ってかけた苦労も 二度三度ひとり飲む酒 なみだ酒今も時々 思い出すお袋そばで 泣いていた心変わりが 有る訳無いが逃げた女房も 薄情けひとり飲む酒 想い酒
波の飛沫(しぶき)が 素肌に刺さる海に乗り出す 二人船空と海とが 波間に溶けて男の命 燃やしてたぎるそれ引け そ~れ 大漁網を浜じゃあの娘が 待っている朝の海原 キラキラ光る兄と弟(おとと)の 二人船島が遠くに ゆらゆら揺れて二人の絆 揺らして燃えるそれ引け そ~れ 大漁網を空じゃカモメも 俟(ま)っている陸(おか)のあの娘に 思いを馳(は)せて夢に乗り出す 二人船海の藍(みどり)と 飛沫の泡が二
肩を震わせ 泣きながらか細い腕を 振っていた駅で別れた あの女(ひと)はあれからどうして 居るのやら何故か気になる うしろ影上野で別れた 可愛い女(あいつ)駅の改札 抜けながら似た様(よ)な姿 追っているほんの諍(いさか)い きっかけであいつを泣かせた ばかな男(やつ)今も気になる 涙顔(なみだがお)上野で別れて 一(ひと)月たった電話鳴るのを 待っているわが身の心 いじらしい馬鹿なことだと 思い
酒が教えた 夢なのか酒が壊(こわ)した 恋なのか何でこんなに 苦しめるグラスの中に 潤(うる)む顔何でお前は 出て行った酒と呟(つぶや)く 面影酒場隣どうしで 居た縁(えん)で夢の続きが 始まって共に暮らした 幾月(いくつき)か酒場の明かり ぼやけてる何でお前は 嘘ついた酒と呟く 面影酒場君が造った 花飾り店の戸棚に 置いてある赤い花びら 揺ら揺らと心の中に 廻(めぐ)り来る何でお前は 深(ふか)
おさげの娘 川辺で一人舟唄歌い 菜(な)を洗う幅も小さな 川だけど想い浮かんだ 越名(こえな)の川に娘ごころの 恋唄一つ水も静かに あ~あ 聞き惚れる昔は江戸に お酒を積んで船頭さんが 通(かよ)ってた今は静かな 川なれど父の面影 浮かんで消えて娘ごころの 想いを乗せて白い雲さえ あ~あ 天に舞うア~ア~ア~ア エイ舟は櫓(ろ)で行くハア~ 越名の酒を移ろうこの世 水面(みなも)に写し静かにそっと
あなたお願い 振り向いて心で叫ぶ 雨の町あれから二年 便りも無くて一人グラスで 飲む酒もいつか貴方の 顔になるあなた あ~あ あなた涙の蕾が はじけそうひとり歩きの 霧の町背中で声が したようで見返える町に 影さえ無くて帰る寂しい 靴音もいつか貴方の 声になるあなた あ~あ あなた涙の蕾が ほどけそうあなたも一度 帰ってと一人でいつも 歌う唄傍に居そうな 気がしたようで唄う悲しい 恋唄もいつか貴方
故郷(くに)を出るとき 母さんが土で汚れた 荒れた手で持たせてくれた 小さな鞄潮の香りの 海辺町田舎の駅が 懐かしいあ~あ 故郷(ふるさと)はいつも心(こころ)に幾日(いくひ)あれから たっただろ丸い背中が 気がかりな畑の仕事 しんどいだろに潮の香りの 岬町帰ろか明日は 想い出とあ~あ 故郷(ふるさと)はいつも遠~い今は空から 母さんがまるい笑顔で 見つめてる今でも心(ここ)に しまって在るよ潮の
ポツリと落ちる 銀の玉湖面を走る はしり雨まるで貴方の 心の様に袖を濡らして 行(ゆ)き過ぎるほろり落とした 涙の粒が雨の雫か あゝ 袖にふる雨貴方の影を 追いかけてひとりで来たの 山の宿一つ枕で さみしい夜のいない貴方が 恋しいの想い出す度 流れて落ちる夢の雫か あゝ 袖にふる雨朝霧香る 宿の窓湖面に霞む 影一つ今朝は帰りの 想い出なのにふいと面影 惑わせる後ろ髪引く せつない狭霧(さぎり)未練