誰も気付いてないさ
大っきな石めくった裏側の存在
きっと見つけたなら
思いっきり放り投げ みんなに話すんだ
身の毛もよだつような姿で私を見つめていたの
ある日気付いたんだ
こんな湿気って狭い穴蔵は いらない
池潜(もぐ)って樹脂のニスで磨いた体 鈍く輝やいて
誰もが振り返る姿で
迷いもなく君の元へ会いに行くから
ほら僕の横に立って
嬉しそうに微笑んで
僕の腕に絡み付いた
何者かも知らないで
愛してると囁いて
何もかもを差し出した
誰も君を止めなかった
むしろそれを楽しんだ
いつか君の涙も飲み干してあげるよ
ある日気付いたの
幼い頃 きっと彼と出会ってたと
なんだか不器用で
け散らすような視線だけを 振りまいた
微かな面影を匂わせ
大人になった私のこと連れ去りに来た
真っすぐに見つめ合って
そっと私の手を取って
君はそこに跪いた
まるで違う人みたいに
愛してると囁いて
体中に口づけた
針が体駆け巡った
むしろそれを受け入れた
君が秘めた憂いも絡めとってあげる
深い森のその奥 現実なんてない世界で
ぐるぐる回り続け 神様の元へと
君が僕を傷つけた だから君を見てた
僕を好きになって君はきっと傷ついた
泣きながら君は言った 本当のこと教えて
ならばいいさ教えてあげるよ
そうさ 君が愛した男は
あの日 石にへばりついてたワーム
そして君はドブネズミ
なんて綺麗になったもんだ
心から愛しているよ
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