Kagrra,
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幻影の貌 – Kagrra,
消え逝く意識は緩やかに眩い光に導かれて天を喚ぶ叶わぬ願いを抱きつつ遠退く背中を見護る 唯 時は廻る懐かしさも滲んでこの心までも細やかに煌めく 触れられぬもどかしさに苛まれ今を知る 悲しい運命に囚われて悼みにこの躯(み)を蝕まれて 忘れかけてた 錆びれた契り想いと伴に添えて 唯 時は廻る 懐かしさも滲んでこの心までも細やかに煌めく触れられぬもどかしさに苛まれ今を憶え 届かない輝きさえ愛しさに貌われば…
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雪恋詩 – Kagrra,
煌めく雪の中 愛しさ募って 心が壊れてしまいそうなほど君へのこの想い切なく降り積もる 伝える事も出来ないまま 凍えてるそっと瞳伏せて 窓辺で笑った君の顔何故かほんの少し 寂しさ感じて見つめてた何時の頃か 思い出せないよ 滑り込む 空気のように君は僕の中に溶け込んでいた変わらない願い 変わらない気持ち いつでも君が側にいてくれたならこの僕の中にわだかまっている 灰色の景色さえ晴れるのに煌めく雪の中 …
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斬帝 – Kagrra,
荒ぶる感情 戒の勧請 命より重い銭の勘定地獄の沙汰も金次第よって 死んだらお仕舞いさ着飾った魍魎 賺した怨霊 憎い奴は街で惚気仮令色情に溺れようとも 所詮この世は夢芝居心を蝕まれたまま 終焉の日を迎えるのか?生まれた意味が欲しいなら 耀け己を信じてその眼をそっと 拓けば卒倒 気付けば御前ほら蚊帳の外醜い豚に媚び諂って 露を舐めるのさ御上には迎合 社会に黙祷 やれる事はやり尽くせど最卑神もお手上げだ…
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徒然謌 – Kagrra,
文詠む月日を眺めつつ 遙か数多の星を観て酬われぬこの念いどうして顕わそうか迫り来る暁もゆらり揺られて幾年の風に浮かんで 遠き落日を唯偲びつつ今宵もまた彼の人の夢 頬を染めて咲かせようか 過ぎゆく季節は朧げに 薫り残しては拭って芽を葺いて稔らせてまた散り逝きて邂逅を待ち侘びてまた散り逝く…嗚呼…幾年の風に浮かんで 遠き落日を唯偲びつつ今宵もまた彼の人の夢 頬を染めて咲かせようか枯れ朽ちて土に還って在…
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雫 – Kagrra,
何時もと同じく月に翳せば色放つ不幸の箱何時もと同じ儚さを抱えて闇の混じる息を吐く 飾らない言葉で 問うのなれば人は何故に生まれ堕ち 死へ向かう 絶え間なく流れてゆく 時間(とき)の螺旋の中うつむく僕の背中に 君から物憂(ものう)げな でも確かな ヌクモリの雫は心に滲みゆく 夢 世界の終わりに何を求める…誰も皆考えてはまるで他人事のように笑顔で嬉しそうに語ってる 絶望に侵され 凍えてたのは昔『愛』と…
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月に斑雲 紫陽花に雨 – Kagrra,
艶めく月を抱く 淡い斑雲この私も独り 薄れ逝く 五月雨の昊を朦朧と窓越しに視て瞳を潤わす 私は私なのだろうか?考える そう 肘をつき眼を閉じて 吐息を顰め 艶めく月を抱く 淡い斑雲そっと蘂へと雪ぐ 霈のようにこの私も独り 翳り萎れる逸そこのまま融けて 無空に消えたい 卍華鏡みたいな繰返す毎日に倦み掌のうえの 気休めをまた口に含む時は唯 明日を連れ容赦無い 光を浴びせ 艶めく月を抱く 淡い斑雲そっと…
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戯曲 華一匁 – Kagrra,
暗から闇へと生命を捌く 所業は其れ鬼之如く時勢の向きには是抗えぬ 黛に染まる世の運命かな 宥めて賺して袂を祓う 親不知よ子不知よ辛みも抓みも総じて攫う 無慈悲なる掌 に かつて嬉しい華一匁 無数に咲く 緋ノ司 くるり踊る叫び聲は 神へ届かず季之節のやうに 流れ薙がれて逝くその無念さえも その悼みさえも 訳など判らず帯を剥かれて 嬲られ玩ばれてもあ~れよあれよと蜜は溢れて 欺くも不憫な愛を誑す あの…
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日ノ本 – Kagrra,
時は止め処も無く流れ 心も絶えず変わり行くけれど その儚さや弱さ悲しさは 歩みと供に前へと進んで日々過ぎゆく中で 日々遷ろう中で 希望へと未来へと 向かってく 消えないで愛しいものよ 春よ夏よ冬の刹那さよいつかすれ違う事があっても そう 忘れはしないで どんな小さな出来事も 必要のない影などは無いから 幸福という見えない鎖に 絡まりながら転げ落ちるよりそれぞれが求める それぞれが夢見る自分さえ見つ…
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白ゐ嘘 – Kagrra,
風に解けた約束はいつか 時を越えて 窓辺から眺める 景色は何時もと変わらずに暦を刻んで 私の鼓動を奪い去る遠い遠い彼方を見つめてこの手を包んで静かに貴方は また逢えると言った そう 優しい微笑みでまた逢えるよと 真っ白な嘘を呟く 遥か未来へ 庭先の向日葵二人愛でた淡い淡い記憶 憶いだす度に切なさが胸を締め付ける遠い遠い彼方を見つめてこの手を包んで静かに貴方は また逢えると言った そう 優しい微笑み…
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くわい談 – Kagrra,
薄瞑く 蒼めいた 闇の淵 視れば月明かり 呑み込んだ 黄泉路へと 誘う柳の葉 ゆらゆらと 風の音 沁みればむらむらと 灯火が夜を照らしませう 壊れた欠片は 戻らねど 噫心は哀しく 幾度も 幾度も割れる 微細かに浮かぶは 現世の未練 聲は儚くも消える仮令 この躯が朽ちても 指折り数える想い遂げる刻を待ち 堆く 遮られ 果てたような 此処は何人も 眼を逸らし 記憶から 殺げどよなよなと 彷徨える 妄念…