6号車同じ席
偶然の再会
指先まで心臓になったような走馬灯
かすんでるはずだった
あの冬の思い出
放課後の図書館で
投げつけたサヨナラも
懐かしそうに「元気そうだね!」と
優しい声
ネクタイしめた君はずっと私より
大人みたい
恋より夢の方が大事だと言った
どんな顔して今君と話せばいい…?
自分ばかり悪者にならないように
最後のコトバ 君の方から言わせようとした
なぐってほしいよ
トンネルをぬけたら
白い線路も乾いて
告げたいこと進まずに
走ってゆく窓の外
気をつかってさっきから
君は冗談つづけてる
沈黙になるたびに
ふたり言葉探してる
あの頃描いていた夢ひとつ
叶ったこと
ホントはいちばん先に
君に伝えたい 思ってたの
私から君の手を離したくせに
恋人のこと聞かされると
淋しくなる
女って自分から振った男には
いつまでもそっと思われていると
勘違いしてるね
もうすぐ上野駅
“ありがとう”云わせて
情けないままの想い出にはしたくない
ひとりになってやっと
君の優しさが大きかったこと
勝手な私 見えてくるなんて
もう遅すぎたね
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