Halo at 四畳半

点描者たち – Halo at 四畳半

人は誰も生まれたときに
ひとつの絵筆を受け取るのでしょう
この命が辿る形を
日を捲るごとに描き残すの

それがどうだ
振り返るほどに私の日々は
後悔を重ねて滲んだ痕を残すだけ

花束のように美しいものではないけど
いびつな点をひとつずつ増やしていく
それはまだ醜いものだとしても ご覧
いつしか点は幾つも連なって
ただひとつの線を描く

どこにいても 傘を差しても
避けられない雨があること
それでも皆 描きかけの一枚の紙を守っている

それはどんな過ちでさえも描いてしまう
この一生を終えるその日まで消せはしないもの

花束のように僕らもいつかは枯れるから
水がない日は陽の光をさがして
悲しみが空を塗り潰す夜には
月明かりによく似た
一筋の希望を抱いて朝を待つよ

君が今日も抗いながら描いたその絵を
この世界の何よりもずっと美しいと
誇れますように

餞けに今 悲しむより進む君の望む方へ
旅の無事を祈って
いつかまたその絵に色を足したとき
見せてくれよ 迷いを重ねて描いていく
点描の日々を

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