ぬばたま – GRAPEVINE

愛がすべてなんて言われてはかなわない
正義面の裏の裏 丸見えだって
逃避すべきそんな二人は大海原
射干玉の夜を行こう

漕ぎだす舟は
闇を満たしていた星空さえ
指で触れればほら独り占め
あな二人占め

能面の顔で書き足すコメント
匿名の名の下で満たす邪念
小便と脂を炒めるスメル
放免と開き直り喚く真似
まるで
股関節が外れてしまった時代は
飢えに飢えり
射干玉の逃避行

織り成す夢は
髪を濡らす涙 嗚咽の向こう
指で触れれば
波間に揺れ泡となれ

そんな二人の船旅も白けて
射干玉はもうおしまい