eastern youth

矯正視力〇.六 – eastern youth

何回だってやり直す
悲しみなんて川に捨てる
本当は内ポケットに仕舞ったままだ
仕様が無いから連れて歩く
午後の陽が陰って来て
俺は目を挙ぐ
何も見えちゃいないが

朝な夕なに俺達独り
あんな街 こんな街さ
其処で風を見たり 月を見たり、さ
擦れ違って
すぐ見えなくなる

携帯電話を破壊して
漸く世界と繋がった
馬鹿な俺は何時でも爪先立ちで
ヘッドライトに怯えて歩く
遠くで犬が吠えている
俺は手を振る
誰も振り向きやしないが

ビル間に夜に雨は落ちて
あんな人 こんな人さ
其処で夢を見たり 花を見たり、さ
四つ角でまた見えなくなる

何回だってやり直す
何回だってやり直すんだ
静かに朝がやって来て
それを迎えて涙をグッと飲み込んでいる
ホームの一番電車にはわざと乗らずに
赤い空を見ていた

夜明けに雲が燃えて光って
横顔滲ませるんだ
そして俺は右に 君は左、さ
振り向けばもう見えなくなる

朝な夕なに俺達独り
あんな街 こんな街さ
其処で風を見たり 月を見たり、さ
擦れ違って
すぐ見えなくなる

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