伸びる鉄塔 這う環状線
窓ガラス叩き破って
無法状態 塵積もる街
路地裏 札束の群れ
あぁ喉を抜けて巡り巡る
錠を奪い去ってまた
君の夢を見続ける日々さ
排他 娯楽 論理 屑で青い僕はさ
未だにまだ痺れてるんだ
さぁ目を開いて哀を縫って
幽霊のように姿を変えながら
相思相愛 こんな盲信
積み重ねた罪と鳴るは心臓
笑止千万 愛は幻覚
昏い夜に呑み込まれ行こうぜ
今宵狂って祈っている
埋葬できぬ愛に
不完全で曖昧な回想に溺れてしまうんだ
春風も錆びた踏切も全部
君ごと全て忘れ尽くして
不条理な人生だって少しは笑いたいのさ
こんな救えもしないまま月は溶ける
レールを外れ去り 俯いて
奇を衒って 酔い纏って 歩いてきたんだ
生き吸って 生き吐いて
また吸って 命繋いだ
若輩的な執着心も
妄想的な感情たちも
焦燥的な不安も全て
そっとそっとここで
燃やしきってしまおう
灰の海に返そう
そうできたらどんなに幸せだろうか
変わってしまう僕は
同じままでいられないや
変わらないまま君は
あの場所でまだ眠ってる
あぁ善も悪もないこの市街
飛ひ交う異国の言語 注射の針
塔に靉靆 動くは傀儡
正気ではないままただ溺れていたい
底が抜けたバケツのような
決して満たされぬ無様な命でも
今宵狂って祈っている 埋葬できぬ愛に
不完全で複雑な感傷に浸ってしまうんだ
アネモネも赫いサイレンも全部
君ごと全て忘れ尽くして
さよならも告げないままで
止まった四月の午後
こんな救えもしないまま
月は滲む
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