花色 – CYANOTYPE

見慣れない浴衣の色、鮮やかに
人混みの中、離れないように
いつもより強く手を握る

僕の苦手なあんず飴を君が食べながら
暗い夜空と宴の前
みんな待ち望んだその瞬間を迎えてほら
歓声が広がれば

君の横顔に
映る花の色
終わるこの夏の日と
打ち上げ花火
綺麗だね

冷めた焼きそばと
からっぽの空
喧騒
消えて今は
残る波の音

「終わったね。」と呟いて、か細い声での
「また来ようね。」
暗い海に溶ける笑顔
大きな大きなコンクリートの段差に腰を掛けて
二人で寄り添って

君の横顔に
映る哀の色
終わるこの夏の日と
打ち上げ花火
綺麗だね

終わっていく夏に混ざらないように
砂をかけて消えないように
僕と一緒に、もう少しだけ
少しだけど 小さいけれど

君の横顔に
映る花の色
終わるこの夏の日と
線香花火
綺麗だね
花の色
綺麗だね