CIVILIAN

  • 残火 – CIVILIAN

    凍り付いた夜の 僅かな隙間で膝をついて縋り 祈り続けてる神様今すぐ この煩わしい心臓の鼓動 止めてくれませんか酷い間違いとか 恥ずかしい過去とか傷つけた人とか 塵と言われたとか全てもううんざり これ以上自分の醜く腐った姿は見たくないから 生まれ落ちて生きてそれが全て それだけで美しいとかそんなわけないよな いつになれば あの青い花は咲くのでしょう わたしの視界で冷たい手を握り締めて震えたままでひと…

  • 導 – CIVILIAN

    どうすれば 正しかったかをいつまでも 考えていたあなたの影が 消えたあの日に心が一つ死んだ 廻(まわ)り出す 時の中消えかかる 影を追いかけて今もしもまた会えるなら何を求めるだろう 「側に居て」と 叫んだ声が虚しく響いて 静寂に消えた過ぎた願いは 望まないからせめて今だけ その温もりを 凍えてる 山荒の様に泣きながら 傷つけ合った日伝わらなくて 吐き捨てた言葉ただ笑って欲しかった 誰も皆 気付かず…

  • 夢の奴隷 – CIVILIAN

    知らぬ街 ふらふらと あても無く歩いたところで僕じゃない 何某の 微笑が載る看板だらけ知らしめてやるんだと 息巻いて来たこの街で叶えたいあれこれは夢のまた夢 追いかけていたはずのものに自ら追い立てられている今月の分はまだかってがんがんドアをノックされて玉砕覚悟で当たる人 一旦逃げて立て直す人気付けばすぐそこに 敗北者が縋った幻想だとか大言壮語だと笑わば笑えああ、僕らはみんな夢の奴隷だ振り返らずに …

  • 遙か先の君へ – CIVILIAN

    5021年6月2日 ついに最後の電波塔が、太陽の熱と光線によって機能不全に陥りつつある。これが焼け落ちれば、いよいよ僕らは外界から完全に遮断され、今度こそ完全にこの世界から孤立することになるだろう。かつて海底ケーブルや人口衛星や無数の電波塔によって世界中に張り巡らされていた電波の糸は、今はもう、この場所を除いてすべてが壊れ、使い物にならなくなった。ここ以外の人間が無事でいるのかどうかすらも、ここか…

  • 本当 – CIVILIAN

    もしも世界で私達が二人だけになったならどうかな 二人はお互いを憎み合ってしまうのかなきっと 違うな きっと 自分が幸せかどうかさえも比べなきゃ解らない壊れた私達だからいいよ 大丈夫 全部知ってるよ決意が揺らぎそうになったこと今まで何度も迷ったことだけどこれからは 手を繋いでよ 他には要らないよ もう何も数多の不安や迷いや後悔の先でその果てでちゃんとあなたを選ぶそれだけは本当のことでしょう? もしも…

  • ぜんぶあんたのせい – CIVILIAN

    短い間でしたけど 皆さん本当にお疲れ様でしたまだ未練も沢山あるでしょうけれど今日で全員卒業ですキレイな人もそうじゃない人等もここから先は平等ですそれじゃ皆さんホント御待ち兼ね さあ成績表をお返ししましょう はい じゃあ最初青山さん あなた道端にゴミ捨てたでしょそれは誰が拾うか知ってるの? ああひどいことするね 不合格ですはい 次 君だね浅野さん 君ずっとあの子いじめてたでしょあの子はもう飛び降りち…

  • 世界の果て – CIVILIAN

    いつの間にか眠ってた 目が覚めた時それに気付くああ今日も目が覚めてしまったな 目が覚めたら起きなきゃな 「理解されないままで死んでやるわ」って泣いた日からここまで生き延びて来たんだぜ 少し恥ずかしいけれど 想像 もしもあの日の僕が目の前に現れでもしたら胸倉掴んで怒り出すのかな へらへら笑うなよってさ 息を吸って 自動で吐いて 何かと手を繋ぎたがる僕らだ繋がっているなんて感覚が 本当は幻想でも躓いた…

  • 人間だもの – CIVILIAN

    今日くらいは笑って過ごしたいと家を出る時までは確かに思ってた街は今華やかな飾り付け壊れたカメレオンみたい 場違いな僕らは 赤い糸が結ばれる日を神様が知っていたのなら向かいの席で涙流してあなたが今日打ち明ける言葉も知っていたのですか あたし人間だもの だって人間だものまるで人類の代表みたいに あなたが口走る人間だもの だから仕方ないんだものまるで自分も被害者みたいに人間だと主張している 食べ物を口に…

  • 灯命 – CIVILIAN

    もしも僕の前に 神様が不意に現れて「お前の寿命を今 好きな数字に変えてやる」と言われたら どうしようかな一体あと何年生きたいだろう そりゃ痛いとか苦しいとか誰かに迷惑かけるような死に方はしたかないけどでも時々考えるんだ「もう早く終わってくれ」ってこれ以上 自分を嫌う前に 明日って何だよ希望だけチラつかせて何も見せてくれないこんなに怖いのはどうしてなんだ本当は誰一人 見たこと無いくせにさまた明日が来…

  • フランケンシュタイナー – CIVILIAN

    右足と左足の 長さが違うから歩く時はいつだって 陰でくすくす笑われる彼はいつでも毅然として 今日も通りを闊歩してるホラ見ろ 今度は左手に縫い目が増えたぞ 辛いことの一つや二つ 誰にでもあるから大袈裟に傷を増やす 彼を皆が煙たがった「なんだあいつはこんなことも 我慢できない臆病者」誰かが言ってる気がして 思わず振り返る 強くならなくちゃ 弱いもの全部取り換えて誰からも愛される あの太陽のような人へ …

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