「夜もすがら鬱ぐ“ここ”からこぼれ落ちた ひと継ぎの音をそっと殻の外に放つ。 ――きっと今 そう、ここに この音はあり、息をする。」『きっと今 どこかに。独り知られず片隅に。』 「きっと今 そう、そこに この音はあり、息を吐く。」『きっと今 あそこに。取り付く程もない島に。』 目まぐるしい程に遥か 付き、離れ、手を伸ばして――互いを尚、探っている――きっと今 あそこにある 「きっと今 あそこに この音はあ
くだらないことだから目立たない視界の隅で何一つ変わらないなんかちょっとだけむなしい やさぐれて毒を吐く不貞腐れても止まらぬ社会へ何一つ変わらないなんかちょっとずつ冷めていく 長い夜に 一人見惚れていた甘いこの景色に 溺れていられたなら霞む視界の隅 何かがよぎるけれど瞼を誘うのは 兆した時代の灯り 魅せられた世界からそうやってちょっとずつ覚めていく して幕を落とした季節は芽吹き 忽ちに根ざすたゆたう心を手招