CHRONICLE

呼吸 – CHRONICLE

痛い痛いとはしゃぎながら
秘密だらけの歩道橋で擦りむいた膝を見せあったよ
なぜだろう 傷さえ誇らしかったな

食べずに捨てたチョコレートや 日陰に埋めたカブトムシや
それを見つめる君のことも 必ず未来で迎えにいくから

「世界と私のどちらか一つだけ選ぶとしたって世界に勝てはしない」
と君は下手くそに笑った それを見て思うんだ
失くせないものはここにあるよ
なんてさ 言えないけど

さよならとまたねで手を振った僕らの どんな呼吸も歴史にして
今も息をする理由がわからない僕でも
君のため泣くなら涙で笑うなら
君が全てでいい

見たい未来をなくしたこと それも忘れて生きてくこと
だけど明日は変わらず来て 情けない自分が嫌いになるけど

あの日で泣いてる私に一つだけ伝えておくんだ
どんな後悔も別れも避けられるものじゃないけど
治らない傷跡に刻んだ思いが ほら
私をここまで連れてきたよ

はじまりとおわりを繰りかえす私を どんなバカだと指差しても
今夜さよならを重ねてそれでも残るのが
誤魔化すまでもない守りたいものでしょう
そんな二人がいい

擦りむいた膝から痛みたちが言うよ 僕は確かに生きていると
いつかどこかでと願ってまたねと手を振った
あの君を迎えに あの僕を迎えに
息をしてきた

さよならとまたねで手を振った僕らの どんな呼吸も歴史にして
今も息をする理由を僕はもう知ったよ
君のため泣いたよ 涙で笑えたよ
君が全てで いい

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