憧憬 – Annabel

通いなれたいつもの道
「ただいま…」
って小さくつぶやいた

駆け抜けるような
幼い日々の思い出

美しいひと
その面影へと手を伸ばして
少し痛む胸に引き寄せても
フレーム(わく)のなかで
昨日と同じ 同じ顔

誰もいないいつもの部屋
「ただいま」
って小さく声がした

駆け出したくて
逸る呼吸は もつれて

聞いて欲しいこと沢山あるんだ、
だけど何故か今は少し恥ずかしくて
眩しい背に幼い日の思い出を
ただ重ねてみてる

どんな遠くにいたってずっと
見守っていてくれるってこと
本当は理解してるの
ねえ こんな風に甘えるの今日だけだから

美しいひと
その横顔へと手を伸ばして
届かないって泣いた日々もあったね

今つよくなる 追いつけない風
なびく髪をほどけないように
ぎゅうっと結びなおしてから歩き出すの
ひとりでもまだ大丈夫