梅田駅から目指すあの場所は
若者たちでいつも溢れていて
目印はビルの隙間にある観覧車
たった一度 乗ったきりだ
空飛ぶ赤いクジラは
ただそこに居て
空飛ぶ赤いクジラは
すべてを見てた
入口と出口はおなじところで
似たような服を着た人の群れを
静かに見下ろす赤いクジラを
ぼくはいつも眺めてた
小さな部屋にみんなで集まり
ゲームをしてテレビを見て音楽を聴いて
最終電車を無くした夜は
あいつのチャリを借りてペダルをこいだ
冷たい風に
うしろ髪引かれて
本音はいつも
心に閉まったままで
悲しいと苦しいと悩んでいても
嬉しいことなんて何も無くても
それでもふざける無邪気なあいつを
みんなでいつも笑ってた
いつの間にか懐かしい思い出になった
風の噂でパパになったと聞いた
赤いクジラと僕は変わらぬままで
今も未来を眺めてた
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