旅支度終え 誰か呼ぶ声
情熱からおよそ遠い情熱
今日ならば晴れ 風はしわがれ
旅立つことない旅立ちの日
君の鼻歌 今日ばかりは この町のBGMみたい
頼りなさげなマスク越し
とげられぬ夢 やむを得ぬ故
恨めしく睨む空 令和二年
封切りの映画 新譜のツアー
中止の入学式 令和二年
焦りと暇を持て遊ぶ歌
物理的でないからこそ痛む
悲しくないね 楽しくないぜ
感情は軒先で行き倒れ
歩道でキャッチボール 子供らの笑顔と不均衡
こんな時でもお腹だってすくもんな
買出しに行く 君を見送る
それだけで憂う 令和二年
カーテンを閉めるのに何故戸惑う
夕日に君の背中 令和二年
優しくすることもできる 傷つけることもできる
武器にも薬にもなるなら 僕はどちらを選ぶだろう
変わる 世界の隅っこで 分かつ 個々の小宇宙
繋がる術を持つ僕らの 心 応答せよ
封鎖の公園の桜 誰に見られずとも咲いた
残念だな 残念だな 約束したはずなのに
仕事がなけりゃ 先立つは金
見捨てられた市井 令和二年
先は見えない 「けど大丈夫」
僕に嘘をつかせた 令和二年
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真っ白な世界 – amazarashi 朝 目が覚めたら 雪が降っていて曇った窓こすって しばらく見ていたよあなたの居ない世界は 寒くて嫌いだな子供みたいに愚痴って 僕は家を出る変わらない日々に 何を
コンビニ傘 – amazarashi 冷笑の365日にずぶ濡れのコンビニ傘が土にも還らずゴミでも非ず モノでも非ず役立つでも無く 邪魔するでも無く昼はカラスに啄ばまれ夜には星座を睨みつけ磔にされた街
ポエジー – amazarashi 僕らは順応しない 僕らは反省しない 僕らは戦争したい約束は出来るだけしない 百貨店の下着売り場は暗い反政府ゲリラ組織に入りたい 無秩序の無こそ知りたい僕らの溜息
奇跡 – amazarashi 今夜生まれてくる命と 死んでしまう命そして懸命に輝く命と 無駄に生き長らえる僕「こんな夜は消えてしまいたい」とよく思うけれどお前なんか消えてしまえ 何で今日まで
クリスマス – amazarashi 小さな雪の粒も積み重なれば 景色を変えるのは不思議ですねどうしようもない日も積み重なれば 年月となるのは残酷ですね僕が真夜中の部屋で一人 今年の懺悔を始めた頃遠
カルマ – amazarashi どうかあの娘を救って地球が落とした暗幕に 星座の落書きをする子供達はコンクリートのベッドでアフリカゾウの夢を見る輸送トラックの荷台で悪路に身を揺らしながら廃墟に
夏、消息不明 – amazarashi 夏、消息不明。太陽の熱に干上がった僕らの今日が、コインランドリーの日陰で、ペットボトルを片手にうな垂れていた。夏、消息不明。猛スピードで4号線を走り抜けた僕らの
爆弾の作り方 – amazarashi 干からびた栄光が 国道沿い 血も流さず潰れているぜ欠陥だらけの僕らの 苦悩もこれまた無残な廃品歌にしたって誰も聴かないし いまだに金にもならねぇし今日も夕焼けの
無題 – amazarashi 木造アパートの一階で 彼は夢中で絵を描いていた描きたかったのは自分の事 自分を取り巻く世界のこと小さな頃から絵が好きだった 理由は皆が褒めてくれるからでも今じゃ
アノミー – amazarashi 愛など無い知らない 謎解けない吐きたい 雪溶けない吐けないプラスチックの天の川が 汚染ゆえに遊泳禁止アダムとイブが風俗ビルの空き屋に住むって現世の虚無終電後の下
さくら – amazarashi その時の僕らはといえば ビルの屋上で空を眺めているばかりバイトを抜け出し 汗と埃にまみれた 取り留めのない夢物語互いに抱えてるはずの ちゃちな不安は 決して口に
ピアノ泥棒 – amazarashi 僕は泥棒 昔の話 話半分は酒の席のご愛嬌真に受けるなよ 本気にするなよ 今となっては笑い話の類僕は泥棒 中野のアーケード 雨宿りの振りして品定めの日曜色とりどり
理想の花 – amazarashi 過去の連なりのくるぶしに できた青痣を青春と名づけてそれをまるで仇のしるしみたいに 夜になる度撫でて想いは晴れたか? もういいよ何も憎まず 心に歌を多くは望まず
未来づくり – amazarashi 思えば僕はずっと僕の事 嫌いだったんだ そんな事 忘れてたよ何でだろう 多分あなたに出会ったからです思えば僕はずっと人のこと 疑ってばかりいたよな相変わらず笑う
冬が来る前に – amazarashi 冬が来る前に 夜半の波止場でビールを飲もう星座の肩に腰掛けて 溜息も潮風も似たもんさ冬が来る前に 三保野公園で草滑りしよう水飲み場の横の柱にさ これまでの失敗も