電車に乗り クラスメイトに使い古しの挨拶
鈍行的な会話には いつも運転手はいない
始まりにはいつも 溜息が出ちゃうな
始業式や朝礼や 今日一日の目覚めとか
ここじゃない気がしてる でも理由は分からない
憂鬱ってのは知ってる でも漢字じゃ書けない
馴染めない訳じゃないから 始末に負えない
テニスコートの夕暮れ 寄る辺ないサッカーボール
少年は闇の中 金属バットやカッター ナイフとかハサミでは
切り裂けない夜がある
将来の話とか 神様も知らないこと 真夜中は短すぎる
この世の謎暴くには
朝焼けに白む町 全速力で駆け抜け 夏と風を追い越して
あの子に逢いに行けたらな
夜は影を隠すけど 太陽が暴くから 僕の恥が地面に張り付いて
泣かないで ロストボーイ ロストボーイ
人と違うような気がして よく鏡を見てた
宇宙人や化け物じゃ なくてよかった
でも言葉や思考を映す 鏡なんてないから
安心できない 安心できない
少年は闇の中 マルボロと車泥棒 不登校とオーバードーズ
入り組んだ夜がある
誰にも話せないこと 吐き出した濁ったもの この世の終わりなんだ
ゴミ箱を漁られたら
朝焼けに白む町 訳もなく涙が出て これを青春と呼ぶなら
めでたい奴もいたもんだ
夜は涙隠すけど 太陽が暴くから 僕の恥が地面に張り付いて
泣かないで ロストボーイ ロストボーイ
神社で吐く煙、夏の雨 待ちぼうけ君のバス、ガスト前
悩み多き少年の手に 覚束ない夢とわずかな小銭
鏡にくたびれた顔 宇宙人のがましだったかも
少年は欲望眼中映す けど今じゃ木造ワンルーム
少年は闇の中 十年経っても闇の中
襲われる「あの頃良かったよな」 振り解く「まだまし今の方が」
自意識過剰なくせに はなはだ無鉄砲で気難しい
けどそいつに諭される時々 そんな夜、未だに幾つもある
朝焼けに白む町 世界に憎まれったって 憎んでるのはこっちだと
金網をくぐり抜けて
大人は少年を隠すけど 真夜中が暴くから ほらあの日の少年が舌だして
泣かないで ロストボーイ ロストボーイ
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