僕らはいずれ錆び付いて ついには動かなくなる
緩やかに終わりへの航路をたゆたう
箱船に乗せられたある意味 標なき漂流者だ
加速する日々は ついには減速する日々を迎え
陽が沈んで黒ずんだ水平線と対峙する 暗夜行路に至ったのです
打ち上げられた船乗りの靴 明星とデネボラの隙間 微かに光る六等星
全ての人に忘れ去られる事が 終わる事だとしたら
その時僕は既に終わっていたし それを寂しいとすら考えなかった
ただ静かに唸る波に揺さぶられて 喉が千切れる位に後悔の歌を叫んだのです
苦し紛れの声 苦渋の歌声 稲妻と響け
無理だと言われた距離を越えてみせろ
「言葉にすればたやすくて」って言葉にしなきゃ分かんねぇよ
君は伝える事諦めてはだめだ それを届けて
死に損なった朝が眩しい 出掛けさせられてる毎日に
千切れた涙を銃弾としてこめろ それを言葉という
少年少女がうろつく雑踏に転がる望みなど もはや誰も拾わない
期待出来ない時代に 期待されなかった僕らは
「あいつはもう終わりだ」と言われながら
屈折した尊厳はまるで青く尖るナイフだ
幸福を競い合うのに飽きて 不幸比べになったらもう末期だ
僕が歌を歌って得る安心と あの娘が自傷行為して得る安心の
そもそもの違いが分からない
どっちにしろ 理解しがたい人の集まりの中で
自分さえ理解出来ない人間の成れの果てだ
やり遂げる事で得る満足も 小銭と同じであっという間に消費した
ファストフード店で頭を抱えながら繰り返す
終わってたまるか 終わってたまるか
苦悩の果ての果て 惨めなうめき声
ここでこそ歌え 抜け殻になった命こそ鳴らせ
「心にも無い事言って」って心に無いなら言えねぇよ
僕は伝える事さげすんだりしない それを届けて
死に損なった朝が眩しい 出掛けさせられてる毎日に
千切れた涙を銃弾としてこめろ それを言葉という
明日がある以上終わりじゃない 朝日が愚鈍に射し込む車内
押しつぶされた心はくしゃくしゃで ホームに吐き出された
もう一歩も動けない 微動だにできない 儚い抗いを弔い
理論武装解除を 丸裸の行動原理を
下らない人間くらいが丁度いい 下らない人間くらいが丁度いい
下らない人間くらいが丁度いい どうせ下らない世界だ
終わったと言われた毎日を あの時確かに泳ぎきった
僕らの両手は涙を拭う為の物ではないさ
死に損なった朝が眩しい 出掛けさせられてる毎日に
千切れた涙を銃弾として込めろ それを言葉という
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