absorb

手人手 – absorb

片影で何してんの?

独りで泣いてたの

誰かとはぐれたの?

今走れば間に合うの

蝉時雨(せみしぐれ)の砂浜で
夏めく遠き過去

君は僕の幻か…
あの日に捨てた夢か…

鬼さんこちら手の鳴る方へ
想い焦がれた君へと続く方へ

寄せ返す波に
山おろす風に
遊べ日暮れまで走れ
手人手繋げばどこまで

商店街抜け
防波堤の上
晩飯まで腹空かせ
手人手繋げばどこまで

大人に成りきれぬまま
子供に戻れぬまま
逃げられるだけ逃げては
彷徨い倦(あぐ)ねてきた

写し鏡の僕らを
重ねる時が来たの
集(たか)る野次は蚊遣火(かやりび)で
孕(はら)む熱は打ち水で

かごめ後ろの正面誰
指の隙間に覗く僕は何処(いずこ)

寄せ返す波に
山おろす風に
遊べ日暮れまで走れ
手人手繋げばどこまで

商店街抜け
防波堤の上
晩飯まで腹空かせ
手人手繋げばどこまで

この手で何が出来るのか考えてた
青く抜ける太平洋
満ち引く過去をすくいとって

この手で何が出来るのか考えてた
赤く透ける太陽
産まれ逝く未来を握りしめて

寄せ返す波に
山おろす風に
遊べ日暮れまで走れ
手人手繋げばどこまで

商店街抜け
防波堤の上
晩飯まで腹空かせ
手人手繋げばどこまで

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