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上昇気流 – 369

僕はまるで籠の中の鳥 いつも誰かの掌で踊り
遥か遠い空を夢に描いて 与えられる物の中もがいて
飛び立つ事など諦めた 限られた景色にも慣れた
繋がれた鎖の様な明日の重さで全て忘れてしまいそう
その時強い風が吹いた 風が見えない殻破いた
ずっと思ってた 何か違うと 僕が飛ぶ空は何処かにあると
景色は何も変わっていないのに僕だけが変わっていた
それはほんの一瞬 心は風の声を聞いた

「誰の為の嘘をついているの?」

僕の手は羽になって あの空が僕の直ぐ傍にあった
この街の空でさえ 何処までも続いてる事を知ったんだ

その風は僕を追い越して 僕はそれに追いつこうとして
籠の様な部屋を飛び出した 必死で両手を動かした
一日がとても短くて 街は思うより小さくて
もしかしたら 僕は知ってたんだ 窮屈な日々は自分で選んだ
何を怖がっていたんだろう?何にこだわっていたんだろう?
何処を見たって僕を縛ってる物など一つも無いのにさ
誰かの所為にしてみても結局自分は自分だ 最後には
いつかの風に追いついたらきっとこう答えるよ

「僕は僕の今を生きているよ」

僕の手は羽になって この空を掴んで離さなかった
閉じた眼を見開いて 見下ろせば世界はちっぽけなもんだった

「僕は僕の今を生きているよ、活きて行くよ」

僕の手は羽になった どの空も僕の直ぐ傍にあった
何も彼も飛び越えて 何処までも飛んで行けると思ったんだ

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