鬼束ちひろ

  • スロウダンス – 鬼束ちひろ

    今宵の風が 優しいのならばきっと貴方の涙も乾くのだろう少しだけ寄り添って その右手を握って分かって欲しい悲しみなど続かないことを 星で編んだドレスも群青色の髪飾りもひとつひとつ貴方の為に用意したんだよ 下手なスロウダンス ねえ 許してただ僕と踊って欲しくてもしも12時に魔法が解けたってこのまま一緒に居られるのなら時代遅れの不器用な恋も伝え切れないほどの気持ちも朝が来るまで忘れてこのまま 切ないリズ…

  • フェアリーテイル – 鬼束ちひろ

    季節は嘘をついた小さな跡に気付かすように心へ嘘をつかせた それは永遠になって形はないけど傷にもなって恋人色に変わった こんな終わりだなんて貴方ともこれで終わりだなんて ああ素敵な温度なんてずっと知らないだけだなんて Under your skinl wanted my placeOver my heatYou wanted your flame切ない夢の彼方に会えてもお話になんてなれないままで 例…

  • Boys Dont Cry – 鬼束ちひろ

    あなたと愛の白昼夢 耳元でそっと囁いて苦しくなるの baby soon 悲しいな なんて言えないよ 心許ない世界は 僕にすりゃ少し不道徳で寂しくなるの day and night そろそろ毎日も廻り出して Boys don’t cry お願いさ 今だけはBut cry, oh cry 昨日とだって迷子さ Come on here 泣き虫でもかまわないで今は何も聞かないで ここに来て少し…

  • Dawn of my faith – 鬼束ちひろ

    この先に貴方の行き場はある?教えて ついてゆくからこの果てに貴方の灯りはある?教えて ついてゆくから もう余計な望みなんて誰にも邪魔されないでここで祈っていられるから強さも弱ささえも 愛させてほしい 守らせてほしい怯える瞳(め)に映っていたい泪の在り処さえ伝えてほしくって抱き締めてあげる 側にいてあげる理由ごと離したくなくって私の「大丈夫」が今だけだとしても一緒に待つの たしかな夜明けを その旅に…

  • 焼ける川 – 鬼束ちひろ

    僕らが試した空がこうして現実をも越えそうになる追いつけそうもなくて何もかもまた息を潜める 夕日に焼ける川君はいつも向こう岸 目をそらさずに待つことが出来ないそんな明日なら必要ない嘘なんかで無事に行く方が僕はとても怖い僕はとても怖い儚くて遠くて君はいつだって向こう岸 役立てそうもなくてあらゆる速度さえも爪を噛む届いてしまう前に疼く傷さえ姿を消す 激しく焼ける距離君はいつも向こう岸 光の中じゃ上手く踊…

  • UNCRIMINAL – 鬼束ちひろ

    償えるなら ホログラムの嘘にして天使になどなれないままな悪い何かの囁きにして罰する時は 陰から陰へと響かせて世界になど居れないままな悪い何かのまぼろしにして 片眼にゆれる小節達の死骸すぐには理解らなかった苛立たしい 幸福のせいで ふたりは確かな非犯罪者それでもよかったの ただ訳にならない為の愛をと悦びも沈めて 償えるなら ホログラムの嘘にして天使になどなれないままな悪い何かの囁きにして罰する時は …

  • 「蒼い春」 – 鬼束ちひろ

    Sweet Emotion追憶達の彼方からHi Emotion鎮まぬ只の馬鹿な蒼い春 忘却された日々(まいにち)は今も彷徨える行く宛もない沈黙のサイレン 起きていつかのメランコリア赤裸々なまでに窮屈し合う羊の群れ 怖いなら逆さまへ純情なら乱れて堕ちるがままに Sweet Emotion追憶達の彼方からHi Emotion鎮まぬ只の馬鹿な蒼い春 せめぎ出す感情腺が側で膨れゆくもう戻れない愚かな錯覚 …

  • ネオンテトラの麻疹たち – 鬼束ちひろ

    木蓮の肌 ネオンテトラの麻疹(はしか)たち小さなノートの始まりごと彷徨わす幾千の接吻(くちづけ)で 魔法なんて効きもしない毒だから破ったノートのいきさつごと書き交わす幾千の接吻(くちづけ)で 目を覚まさせて 感染(うつ)り合い 溺れてゆく互い在る隙間さえ 激しく埋め合って「誰でもなく 貴方だから」と呼び合う声は目を覚まさせて 感染り合い 溺れてゆくの 会いたい程になぜ遠去かるの?泣きたい程になぜ近…

  • Swallow the ocean – 鬼束ちひろ

    藍色で染めた海原も手放す覚悟の木馬も旋律にのせて届かせた無理へ期待しているの 砂に埋めた筈の貝殻達を時間より先に盗めば鍵盤を叩く私達は幸せになれると 出会い間違って寄り添った淋しさで建てたぐらつく国でいつまでもこのままじゃいられないと燥(はしゃ)ぐ貴方の瞳は立ち止まる 儚く脆く在ろうとして息も出来ずに苦しくなるのいつまでもこのままじゃいられないと遥かを飲み込んだswallow the ocean …

  • 憂鬱な太陽 退屈な月 – 鬼束ちひろ

    それは徒ら八月 今でも覚えているきっと拙い汗が 君の我慢を泣かせた 僕等はそう 名前も知らないで互いの包帯を外すの 憂鬱な太陽 ふざければ一瞬めいてこの夏が本当で 二人が偽物でも退屈な月 振り向かせそうで 今不機嫌に抱かれて それは頑な八月 産声さえもあげずにそっとさよならの空が 僕の焦り隠す いつだってそう 名前も知らないで互いの足取りをすくうの 憂鬱な最初 迷うなら一瞬めいてこの夏が偽物で 二…

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