青木光一

僕は流しの運転手 – 青木光一

粋にかぶった 烏打帽子
皮のジャンバーも 似合うだろ
街のシグナル 赤青黄色
渡るこの世も ハンドルまかせ
『お客さん』『どちらまで』
僕は流しの僕は流しの 運転手

駅で拾った 二人の連れは
いで湯帰りの 新婚さん
バックミラーに 映った影が
一人者には 眼の毒になる
『チョンガーは』『切ないね』
僕は流しの僕は流しの 運転手

晴れた空なら 鼻唄機嫌
雨じゃ仕事も しけちゃうさ
眠さこらえて アクセル踏めば
やけに身に沁む チャルメラそば屋
『今晩は』『あぶれかな』
僕は流しの僕は流しの 運転手

若い身じゃもの 男の夢を
持っていなけりゃ 生きられぬ
遠い田舎の あの娘を呼んで
東京案内 ドライヴしたい
『青春は』『楽しいな』
僕は流しの僕は流しの 運転手

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元気でね、左様なら – 青木光一

あの娘は波止場で 涙顔俺は出てゆく 船の上つらい別れの 投げテープ『元気でネ さようなら』むせぶ汽笛が あゝ 身にしみる見送る鴎も 二羽三羽山も港も 遠ざかる薄

青春パソドブル – 青木光一

空…雲…夢……そよぐプラタナス今日のデイトは 外苑広場赤いジャンバーが 似合うよあの娘あゝあゝ 青春の並木道逢えば行こうぜ ボーリング赤…白…青……浮ぶアドバル

ふるさと列車 – 青木光一

ふるさとへ ふるさとへ汽笛鳴らして 汽車はゆく恋ものぞみも あこがれもみんなあきらめ ふり捨てて故郷へ帰る 汽車の窓赤い夕日が さみしいぜさようなら さようなら

男の友情 – 青木光一

昨夜(ゆうべ)も君の 夢見たよなんの変りも ないだろね東京恋しや 行けぬ身は背のびして見る 遠い空段々畑の ぐみの実もあの日のまゝに うるんだぜ流れる雲は ちぎ

柿の木坂の家 – 青木光一

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小島通いの郵便船 – 青木光一

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早く帰ってコ – 青木光一

おふくろも親父も みんな達者だぜ炉端かこんで いつかいつしか東京のお前達二人の話に 昨夜も更けたよ早くコ 早くコ田舎へ 帰ってコ東京ばかりが なんでいいものか好

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