異国の風に流される侭(まま)
眩(まばゆ)すぎる朝に目醒(めざ)め
故郷(こきょう)の地まで
繋がった空へと手を翳(かざ)す
過去を分かつ馬車の轍(わだち)
千の煌めきの宮殿へ
黄金(きん)に染まる太陽(ソレイユ)の
徴(しるし)掲げた門をひらく
咲き誇れる
一輪の薔薇が見つめていた
かりそめの刻
王妃(しょうじょ)の瞳(め)に隠された世界は
誰かの[秘密の]愛と真実(ヴェリテ)
拗(こじ)れた運命(いと)が選んだ小指
部屋に残る その溜息
俯(うつむ)く姿
向かい合う鏡は何映す
楽(がく)に溺れ踊りましょう
何処か懐かしい月の夜(よ)に
強く深く抱きとめた
痛みもせずに刺さる棘を
暗闇でも気高き薔薇は輝くから
光と影を相伴(あいともな)う旋律をなぞって
囁く[秘密の]愛の言葉
零れてゆく想いのように
剥がれてゆく花びらが
遠い夢を描(えが)く…
失っても
あの日の薔薇の美しさを忘れられない
王妃(しょうじょ)の瞳(め)に隠された世界で
語るは[秘密の]愛と真実(ヴェリテ)
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冬のタンポポ – 霜月はるか 夜のうちに積もった雪を踏みしめて歩く舗道の隅 ふと見つけたタンポポ寒さに耐えてただじっと春を待つあの頃の僕に少しだけその強さがあったら…過ぎた日の温もりは取り戻
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