雅夢

愛はかげろう – 雅夢

窓ガラス 流れ落ちてゆく雨を
細い指先で なぞってみる
くもりとかして すべる指先に
伝わる冷たさ 心にしみる
忘れ去られた 部屋の片隅
貴方の影 今もゆれてる

愛はかげろう つかの間の命
激しいまでに 燃やし続けて
別れはいつも 背中合わせに
人の心を ゆらして

別れ言葉を 口にする貴方は
いつもとちがって やさしすぎた
はき出すタバコの 煙の影が
教えてくれた 偽(つく)り言葉と
あつく いだかれた日々を
倖せと言えば かなしい

愛はかげろう さめきった愛の
過ぎ去る後に 残るものは
いつも 女の乾いた涙
さまよい歩く 迷い子

愛はかげろう つかの間の命
激しいまでに 燃やし続けて
別れはいつも 背中合わせに
人の心を ゆらして

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