約束の時間も とっくに過ぎて
電話の一つも くれなくて
もうこれっきりと 言い聞かせながら
鏡に向かって 落とす未練
重ねた時間の 長さだけ
重ねた体の 重さだけ
あなたの嘘が 嘘がわかる
心が映る 恋鏡
最初からわかって いたことなのに
添えない運命(さだめ)が 哀しくて
なぜシャツの裾を 握りしめてみても
二人の縁(えにし)は 結べない
燃やした想いの 長さだけ
燃やした涙の 重さだけ
あなたの愛が 愛がわかる
心が見える 恋鏡
重ねた時間の 長さだけ
重ねた体の 重さだけ
あなたの嘘が 嘘がわかる
心が映る 恋鏡
悲しい時 つらい時あなたがそばに いてくれたくじけそうに なった時私の手を取って 歩いてくれた私に出来ることは 歌うことしかないからあなたのために あなただけの
時に愛はガラスのよう触れれば割れて心に刺さる迷子になった夢たちも涙に濡れて芽吹いてく教えて 聞かせて私がここにいる その訳を枯れ葉舞い散る この空にいくつの想い
やっと 母さんと 呼べたのに もう声は届かないあなたの 細い指先 そっと 握り諦めた幼い私を 置いたまま その手で 掴んだ幸せが手のひらを こぼれて 涙の海にな
冷でいいから おじさん注いでついでにあたしの 話を聴いてあヽあいつったらさ 別れも告げずいま出た船に 乗ったのよそうよ…おじさん このお酒明日は独りの にがい酒
人生一度を 言い訳に笑顔と涙 繰り返し 生きている今の私追い詰められた子猫のように出口見えずに ただ泣いているでもね 誰かが いつかは 気づいてくれる光は ここ
一日一羽ずつ 折り鶴折れば三年経てば 千羽鶴準急も停まらない 小さな駅の小さな町の ひとり暮らしですあなたを遠く 思えるまでにはたくさんの時間が かかりそうです
こんなに愛しい あなたとふたりなんで暮らせぬ 人並に逢うほど 逢うほど深くなる情がおもい人目しのんで 身をまかす明日は散れ散れ 石蕗(つわぶき)の宿つらいだろう
産湯代わりに 黒潮浴びて赤銅色した あんたの胸に命 預けて つがい鳥あいつの嫁なら 果報者誰より 父ちゃん 喜んだあの日の 涙 忘れないしゃがれ一声 波間に響き
どのくらい経つのだろうふと 思い出すあなたの声 香り 全てを別れぎわ 見えなくなるまで手を振ってくれた旅立ちを見送った今ずっと身近に感じますあなたがくれた温もり