鏡元もとじ

千羽鶴 – 鏡元もとじ

「季節の変わり目 気を付けて」「こっちのことは大丈夫」
「今度は大きな病院に連れて行くね」と知らされた
妹夫婦に任せきり 詫びる気持ちの千羽鶴

夜中の携帯(でんわ)が耳をつく 悪い予感は当たるもの
都合付いたら帰ってと 受話器の向こうは震え声
片道切符を握りしめ 汗は流れてうろたえて…

あなたが倒れた台所 壊れた湯呑みも あの日のまま
病(やま)い上手(じょうず)の治(なお)り下手(べた)
ゴメンねゴメンと繰り返す
あなたが一番辛いのに 痩(や)せて小さくなってゆく

お願い!連れていかないで 息を吹きかけ擦(さす)る手に
あなたが笑った気がします 眠ってるよな気がします
もうすぐ家(うち)に帰れるよ 畳の上で休めるよ
頑張り抜いた…証には 風に揺(ゆ)らめく千羽鶴
風に揺らめく千羽鶴

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北国のリバーサイド – 鏡元もとじ

夜のホームに立つたびに 今もあなたを思いだすぼくのこまちは もう二度と ここへ ここへは戻らない夜空(そら)を 花火が 埋め尽くし燃える恋心(こころ)に 降りそ

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