鈴木彩子

葛藤 – 鈴木彩子

21年前のこんな朝
この世に命を授かって
光の世界あたたかい胸に抱かれてた
いつの間にかたった一人きり
容赦なく吹き抜ける風
無駄に人を傷つけていたあの頃

こんな家に生まれて来たくはなかった
母の背中に吐き捨てて飛び出した夜

また今日も意味もなく急いでいる
失くして行くあのぬくもり
また明日も弱い自分を隠すのか
崩れそうに積み重なる無謀な日々

そして街は色を変えながら時は過ぎ
過去を悔やんだ
強がりだけじゃ生きられないとつぶやいて
流れ続ける雲を見上げて
心は空っぽになった
確かなものとはいったい何なのか

おまえらには社会にでる資格がない
冷たい廊下に響いた乾いた声

また今日も心が試されている
許し合い裏切られる
また明日も歩き捜し求めて行く
動かせない色褪せない強い証しを

人の波と欲望になびくな
生き残れ溜息の街黒い都会で

また今日も答えをせまられている
失くして行く 未来と夢
また明日も弱い自分を隠すのか
崩れそうに積み重なる無謀な日々

また今日も心が試されている
許し合い裏切られる
また明日も歩き捜し求めて行く
動かせない色褪せない強い証しを

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