辛島美登里

  • カーネーション – 辛島美登里

    花はどうして 咲くのでしょう 何のために 誰のためにトゲやツルにまみれながら わたしは目覚めた 店先で 男の子が 迷う贈り物は小さな手に 初めて宿る 赤い「ありがとう」 あなたの愛が 願いが 届くように わたしはつばさ重ねて咲いてる 花は 花は カーネーション 人はどうして 泣くのでしょう 別れるとき 出逢えたときふれあった日のぬくもりを 忘れはしないよ ゴールなんて どこにもない あなたはあなた…

  • Lullaby – 辛島美登里

    平和な一日を過ごすそれだけでいいのに神様は心になぜ傷を与えるのだろう?痛みや憎しみがいつかやさしさに包まれ静かに泣きながら話せる日がきっとくるよ 新しい哀しみに独り向かう時もう何も、夢さえも、見たくないのなら 眠りよ 眠りよ 眠りなさい春が来たら起こしてあげる枯れたと思った枝に咲く花の薫り 届けてあげる 私がどれくらいあなたを大好きだったかもっと言えばよかったこれが最後と知ってたら 突然の哀しみに…

  • サイレント・イヴ – 辛島美登里

    真白な粉雪 人は立ち止まり心が求める場所を思いだすのいくつも愛を 重ねても 引きよせてもなぜ 大事な夜にあなたはいないのさようならを決めたことは けっしてあなたのためじゃない不安に揺れるキャンドル 悲しかったから“ともだち”っていうルールはとても難しいゲームねもう二度と二人のことを邪魔したりしない 本当は誰れもが やさしくなりたいそれでも 天使に人はなれないから瞳をそらさずに 想い出はうるむけれど…

  • 島の休日 – 辛島美登里

    くちびるふさいでキスしたまんまでどこまで潜れるか試してみようか? あなたは貝殻 私は真珠二人の時間をブルーに閉じ込めて 誰も 誰も 誰もいない深い 深い 場所へ行こう意識がふと 遠くなって魂だけで呼びあうの 私が死んでも草木は生えない森には無言の命が満ちてる 形のない愛 形だけの愛望んだ生き方は 本当はどっちだろう? 強い 強い 風が吹けば霧が晴れて 道がみえる民宿(やど)に戻る頃はたぶん干した水…

  • 初めての恋 – 辛島美登里

    初めての恋をしてる あなたをそっとみつめるせつなくて そんなことで 涙があとからあふれたくり返す そして人は 慣れてゆくだけど愛は わからない ことばかり臆病になっていくのどんなふうに始めたら、いいのかしら?なぜだろう・・・・自分の ことになると、 だめなのかたちのないものを今、抱きしめてる重ねて生きたい、あなたと ちいさな未来を大切な想いがある想いでの数だけある言いたいこと 言えないこと 全部話…

  • Kiss – 辛島美登里

    涙がでるよ、子供みたいにあなたのまえで、私は不思議素顔になって、プライド捨てて、心まで投げ出して そばにいるのが、じゃまなら言ってひとりでいたい時は、そうして夜はみじかい 朝まで眠らずに あなたのかえりを、待つ Kissして 昨日みた夢を かなしい予感を言いそうになるくちびるを、ふさいであなたは こわいくらいやさしいKiss 苦おしいKissを、する 1000の言葉が、届かない日も触れあうだけで、…

  • 桜 – 辛島美登里

    それは春 生まれた声に身体全部で母は泣いたよその名前 書いては消して授かったと知る 父の手帳 夜の山に 桜ひとつ輝いて 咲いている 桜の花が空一面旅立つ君の 未来染めてく手をふる人の想いは今花びらになり 君の道照らすよ 坂道も 子供の頃は超えたら海が遥かに見えた何故だろう 大人になると新しい坂がまた待ってる 無理はしない 言いながらつい頑張ってしまうから 桜の夏は葉を揺らして汗拭く君に風を運ぶよ木…

  • さよなら – 辛島美登里

    もう 終わりだね 君が小さく見える僕は思わず 君を抱きしめたくなる 「私は泣かないから このままひとりにして」君のほほを涙が 流れては落ちる 「僕らは自由だね」いつかそう話したねまるで今日のことなんて 思いもしないで さよなら さよなら さよならもうすぐ外は白い冬愛したのはたしかに君だけそのままの君だけ 愛は哀しいね 僕のかわりに君が今日は誰かの胸に 眠るかも知れない 僕がてれるから 誰も見ていな…

  • あなたを愛している – 辛島美登里

    たとえば今日の夕陽は二度と明日は見られない一瞬がすべて あなたと私の間もそうなの男のひとが流す涙を 初めて知った夜母親のように 年上のあなたの肩を抱いた あなたを愛している 誰より愛している私が女に生まれた訳がわかったそれだけでいい 神様もしも私が彼と先に出逢ってたら…テレビを見てる 笑う場面で泣きたくなる午後まさかと思う道を選んだ自分を信じたい不安だけれどあの頃よりもまっすぐ生きてる 私の最初の…

  • Two of us – 辛島美登里

    遠くへ逝くのが私のせいなら毎日だってあやまるわ飼えなくなった猫のように私は月夜に放り投げられた それからはもう無我夢中で仕事でもほめられるほどでもまだ忘れてはいない ショックと痛みにはいつも時差があるほんとに哀しくなるのは日常に戻る49日すぎからだと友達は言った なんていい天気なの今日は立ち止まり胸を押さえたあぁ息をするのが苦しい 今はまだ未定涙をみせずに決められたことこなすだけで振り回される日々…

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