軍歌

  • 戦友 – 軍歌

    ここは御国を何百里離れて遠き満州の赤い夕日に照らされて戦友は野末の石の下 思えば悲し昨日まで眞先駆けて突進し敵を散々こらしたる勇士はここに眠れるか ああ戦の最中に隣に居りしこの戦友のにわかにはたと倒れしを我は思わず駆け寄りて 軍律厳しき中なれどこれを見捨てて置かりょか確りせよと抱き起し仮繃帯も弾丸の中 折から起る突貫に戦友は漸々顔あげて御国のためだかまわずに遅れてくれなと目に涙 後に心は残れども残…

  • ラバウル小唄 – 軍歌

    さらばラバウルよ 又来るまではしばしわかれの 涙がにじむ恋しなつかし あの島見れば椰子の葉かげに 十字星 船は出てゆく 港の沖へ愛しあの娘の うちふるハンカチ声をしのんで 心で泣いて両手合わせて ありがとう 波のしぶきで 寝れぬ夜は語りあかそよ デッキの上で星がまたたく あの星見ればくわえタバコも ほろにがい 赤い夕陽が 波間に沈む果ては何処ぞ 水平線よ今日も遙々 南洋航路男船乗り かもめ鳥 人気…

  • 麦と兵隊 – 軍歌

    「徐州々々と 人馬は進む徐州居よいか 住みよいか」酒落れた文句に 振り返りゃお国訛りの おけさ節ひげがほほえむ 麦畠 友を背にして 道なき 道を行けば戦野は 夜の雨「すまぬ すまぬ」を背中に聞けば「馬鹿を云うな」とまた進む兵の歩みの 頼もしさ 腕をたたいて 遥かな空を仰ぐ眸に雲が 飛ぶ遠く祖国を はなれ来てしみじみしった 祖国愛友よ来て見よ あの雲を 行けど進めど 麦また麦の波の高さよ 夜の寒さ声…

  • 歩兵の本領 – 軍歌

    万朶の桜か襟の色花は吉野にあらし吹く大和男子と生まれては散兵線(さんぺいせん)の花と散れ 尺余の銃は武器ならず寸余のつるぎ何かせん知らずやここに二千年きたえ鍛えし大和魂(やまとだま) 軍旗まもる武士はすべてその数二十万八十余か所にたむろして武装は解かじ夢にだも 千里東西波こえてわれに仇なす国あらば港を出でん輸送船暫し守れや海の人 適地に一歩われ踏めば軍の主兵はここにあり最後の決はわが任務騎兵砲兵協…

  • 月月火水木金金 – 軍歌

    朝だ夜明けだ潮の息吹きうんと吸い込むあかがね色の胸に若さの漲る誇り海の男の艦隊勤務月月火水木金金 赤い太陽に流れる汗を拭いてにっこり大砲手入れ太平洋の波、波、波に海の男だ艦隊勤務月月火水木金金 度胸ひとつに火のような錬磨旗は鳴る鳴るラッパは響く行くぞ日の丸日本の艦だ海の男の艦隊勤務月月火水木金金 どんとぶつかる怒濤の唄にゆれる釣床今宵の夢は明日の戦さのこの腕試し海の男だ艦隊勤務月月火水木金金 人気…

  • 軍隊小唄 – 軍歌

    いやじゃありませんか 軍隊はカネのおわんに 竹のはし仏さまでも あるまいに一ぜん飯とは 情なや 腰の軍刀に すがりつきつれて行きゃんせ どこまでもつれて行くのは やすけれど女は乗せない 戦闘機 女乗せない 戦闘機みどりの黒髪裁ち切って男姿に身をやつしついて行きます どこまでも 七つのボタンをぬぎすてていきなマフラーの特攻服飛行機まくらに見る夢は可愛いスーチャンの泣きぼくろ 大佐 中佐 小佐は 老い…

  • 加藤隼戦闘隊 – 軍歌

    エンジンの音 轟々と隼は征く 雲の果て翼に輝く 日の丸と胸に描きし 赤鷲の印はわれらが 戦闘機 寒風酷暑 ものかわと艱難辛苦 打ちたえて整備に当る 強兵がしっかりやって 来てくれと愛機に祈る 親ごころ 過ぎし幾多の 空中戦銃弾うなる その中で必ず勝つの 信念と死なばともにと 団結の心で握る 操縦桿 干才交ゆる 機星霜七度重なる 感状のいさおの蔭に 涙ありああ今は亡き 武士の笑って散った その心 世…

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