走裕介

  • 釧網本線 – 走裕介

    岬のはずれ 流氷ながれ慌ててカモメ 春を知らせる何をささやく 湿原(げんや)の鳥よ鉄路のほとり ハマナスよ釧網本線 オホーツク愛を惑うな 旅人よ一期一会の 出逢いをのせて 湖深く 十六夜蛍(いざよいほたる)唇触れた 青い摩周湖花鳥水(はなとりみず)も 驕りはしない無償の愛を 貫いて釧網本線 風爽(さや)か時代遅れと 言われても生きた証しを 線路に刻め 釧網本線 悠久に春夏秋は 穏やかに冬は凛々しい…

  • 満天の星 – 走裕介

    今年もきっと 流氷がギュルギュル 鳴いている頃さ今が勝負の 踏ん張り時とおやじの声が 背中をたたく藁でも泥でも つかんでやるさ明日(あす)はある 明日(あした)は来る空を仰げば 浮かぶ網走の満天の星 想えば同じ 空の下都会の隅で 這い上がるこれが試練と 笑って受けりゃ一皮むけて 大きくなるさしばれる大地の 北国育ち春は来る 必ず来る胸に灯(とも)るは 遠い網走の満天の星 藁でも泥でも つかんでやる…

  • 篝火のひと – 走裕介

    幸せはいつも 近いほどに遠い篝火のような 笑顔ばかり見てたあふれる涙は どうしてたんだ寂しい思いさせたのに こころ…こころ…こころ…ただ抱きしめながらどんな時も君はそばにいてくれた たどり着く先が どこかさえも訊かず花のない道で 迷う空も見たろうせつなくなるのは どうしてなんだありがとうだけが言いたくて こころ…こころ…こころ……

  • ふるさとの島 – 走裕介

    翼があれば 飛んでゆく波の向こうの 島の影近くに見えて 遥かに遠く帰るあてない もどかしさしぶき舞い散る 荒磯に咽ぶ涙の 雨が降る 裸足で浜を 駆けながら帰る船待つ 嬉しさに緑が光る 遥かな山よ声をかぎりに 叫んでも今は届かぬ ふるさとは時が止まった 遠い島 さだめの海を 越えられず胸に棘刺す この痛み思い出さえも かき消すような風に震える ハマナスの花に埋もれて 朽ち果てた母の墓標が 目にうかぶ…

  • 騎士 – 走裕介

    輝いて君は 君のままで 泣き顔も見せないで 頑張りすぎる人疲れたら僕の胸に もたれていいよ辛いときは いつだってさりげなく そばにいるよ多少の愚痴も 聞くからいつもの笑顔になってぼくは騎士(ナイト) 君を護るためにこの地球(ほし)に この地球(ほし)にうまれたよ 甘えていいんだよ 力を抜いていこう眠れない夜は歌を 歌ってあげるどんな夜も 朝になる誰も皆 孤独だから心を寄せて 生きるよ昨日の涙拭いて…

  • 恋懺悔 – 走裕介

    夜風がしみるね 北の街胸がひりつく 恋模様別れ話は あとにしていっそ奈落へ 落ちようかおまえのまなざし 罪おまえのくちびる 罪抱いて抱かれて 罪つくり罪、罪、罪の 罪づくし男と女の 恋懺悔 危ない恋ほど 燃え上がる悪いクセだよ バカなのさ明日も昨日も いらないと熱いささやき 夢一夜男の弱さは 罪おまえの激しさ 罪燃えて燃やして 罪つくり罪、罪、罪の 罪づくし男と女の 恋懺悔 男のずるさは 罪おまえ…

  • 北の浮雲 – 走裕介

    春の風吹く サロマの湖(うみ)に心ゆするよ さざ波が都を遠く 離れ来て独りしみじみ 想う恋仰げば淋しい 北見の空に一つ浮かんだ ちぎれ雲 赤く染まった オホーツク燃える未練の せつなさかあの娘と別れ 旅に出てめぐり逢う日の 夢を見る明日(あす)は発とうか 紋別を尽きぬ想いを 道づれに 一輪(いちわ)咲いてる 蝦夷カンゾウ花の香りの 愛しさよ曠野(こうや)を独り さ迷えばついて来るのは 涙だけいつか…

  • 一期一会 – 走裕介

    生かされて 生きている求めてて そう求められひとりじゃ なんにも出来ゃしねぇ誰につけ ああ…意味がある幸せも 貧しさも 笑う時ああ… 泣く時も誰につけ ああ…意味がある一期一会と 思えば… 出来る人 出来ぬ人成れる人 そう成れぬ人ひとりじゃ なんにも出来ゃしねぇ誰につけ ああ…意味がある愚かさも 賢さも 悲しみもああ… 喜びも…

  • 唇は赤き砂漠 – 走裕介

    唇 窄(すぼ)めてあなたの 名を呼ぶ呼べど 応えぬ 淋しさよ愛しながら 別れて 幾年よ千千(ちぢ)に乱れる 我が心あゝ唇は赤き砂漠 別れの 言葉は怨みと 思はぬ恋の苦しみ もういちど霧に煙る 舗道の 接吻(くちづけ)を思いだすのさ 我が肌にあゝ唇は赤き砂漠 弊舞橋(ぬきまいばし)から面影 ガス燈なんで未練に 偲ぶのかひとりグラス かさねて 酔いしれるみんな幻 我が恋よあゝ唇は赤き砂漠 人気の新着歌…

  • 流氷列車 – 走裕介

    雪が雪がななめに 降りしきるもいちどおまえに逢いに オホーツクあゝ酔いどれ夢見の あゝこんな男に逢いたいなんて 逢いたいなんて 手紙をくれたほろりさせるな 泣かせるなおまえを迎えに 流氷列車 地図を膝に拡げりゃ あと五駅こころを揺らせて急(せ)かす 汽笛(ふえ)の音よあゝ三年わかれた あゝふたりだけれどこんどはきっと こんどはきっと 幸せあげる赤いマフラー 振りかざしおまえはホームに 流氷列車 あ…

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