藤純子

緋牡丹博徒 – 藤純子

娘盛(ざか)りを 渡世にかけて
張った体に 緋牡丹燃える
女の 女の 女の意気地(いきじ)
旅の夜空に 恋も散る

鉄火意気地も しょせんは女
濡れた黒髪 緋牡丹ゆれる
女の 女の 女の未練
更けて夜空に 星も散る

男衣裳に 飾っていても
さしたかんざし 緋牡丹化粧
女の 女の 女の運命(さだめ)
捨てた夜空に 一人行(ゆ)く

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女渡世人 – 藤純子

いのちひとつを ふたつに分けて義理も立てたい 情も欲しいみれん心を 胸三寸のなかでバッサリ きりすててスジを通せば 身も細る花の一匹 渡世人風に吹かれて 重なり

女一匹のブルース – 藤純子

男なんかの どこがよいあんな汚れた ものよりもあたしゃ好きだよ 道ばたに咲いて踏まれた 咲いて踏まれた鬼あざみなげた銀貨に 行先をきいて旅ゆく 女にも意地はある

おんなの命 – 藤純子

この命、生みの親より、義理あるあなたのお役に立ちとう御座居ますほれちゃならぬと 知りながら咲いた女の 恋の花男まさりと 呼ばれたかげで泣いた日もある 泣いた日も

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