草野華余子

おわりものがたり – 草野華余子

余裕の笑みで躱す振りも もうそろそろ限界ね
落ちてゆくのは一瞬で 底無し沼は永遠です
言葉にしたら曖昧で 目と目を合わせたら明白で
滑稽な小芝居はお終いにして さっさとトドメを刺してよ

酸いも甘いも 噛み砕けば似たようなもんだわ
生温い嘘みたいなキスじゃ 毒にも薬にもならないわ

君の狂気でわたしは 染められていく 染められてしまう
獣の瞳(め)をした黒い影を纏う君の狂気でわたしを
切り裂いてよ 切り裂いてほしい
痛みに似た 切なく甘い禁断症状

呆れるほどの言い訳も 破れた約束の残骸も
今夜の何の足しにもなんないから とっとと扉を閉めてよ

幸か不幸か 君とわたし 似た者同士ね
堕とすのか堕とされるのか 地獄まで続いていくサバイバルゲーム

君の言葉でわたしは揺らされてる 揺らされてしまう
殺せない嫉妬に歪む顔を隠し笑うわたしに
どうか騙されてよ 騙されてほしい
愛情すら掻き消す 黒く醜い感情

傷だらけのバケモノ 随分 遠くまで来た
本当は気付いている 終焉(おわり)は 直ぐそこだと

だから最後にわたしを 抱き締めてよ 抱き締めてほしい
嘘も本当も要らない 今 君の瞳(め)に 映る全て
わたしで染め上げてよ 染め上げてほしい
痛みで良い 足りないよ

君の狂気でわたしは 染められていく 染められてしまう
獣の瞳(め)をした黒い影を纏う君の狂気でわたしを
切り裂いてよ 切り裂いてほしい
救いのない 無残な終焉(おわり)の物語
恋の物語

The hurt monster died because of you,
The hurt monster died because of love.

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Rub-a-dub-dub – 草野華余子

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ドミノ倒し – 草野華余子

建前とはいつも裏腹に 湿りきった心持て余し 眠りについた街は後味の悪いキスを微塵も咎めない明白(あからさま)な誤魔化しは枯れて 逃げ場もなくピントの合う視線予定

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