臼澤みさき

八重の風 – 臼澤みさき

風吹く丘に登り
眼を閉じて この耳を澄ませば
あなたの優しい唄を
すぐそばで 感じるでしょう

わたしを残したままで
あの空の 青に溶けて行った
あなたはあの日のままで
美しく 微笑みかけてる

逢いたくて 逢いたくて
泣きたい時こそ
凛と笑いなさい 笑いなさい 笑ってみなさい

八重の風吹いたなら
それに乗って お戻りよ
あなたは わたしの中で
いつまでも 生きてくでしょう

高く飛ぶ 鳥のように
幸せを その羽につかんで
あなたは自由な空を
きっといま 羽ばたいている

寂しくて 寂しくて
凍える夜には
春を待ちなさい 焦がれなさい 待っていなさい

八重の風吹いたなら
その声が 聴こえるでしょう

もう一度 逢えたら 伝えたい事がある
ありがとう 生まれてくれて 出逢ってくれて

八重の風吹いたなら
それに乗って お戻りよ
嗚呼そして 歌い続ける
人の命の 尊きを

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