羽多野渉

  • ミチシルベ ~星と旅人~ (with 西山宏太朗) – 羽多野渉

    「うらやましいな」 ポツリとつぶやいたのは、夜空に浮かぶ小さな星でした。その星は、太陽のように地上を照らすわけでもなければ、月のようにおしゃれに姿をかえるわけでもない、ただ、輝くだけの普通の小さな星でした。 そんな小さな星を、地上から不思議そうに眺めている少年がいました。 「何がうらやましいの?」「僕以外の全部さ」「君以外の全部?じゃあ、僕のことも?」「もちろんだよ」 「何がうらやましいの?」 「…

  • 星と旅人 (with 西山宏太朗) – 羽多野渉

    どうして僕はここにいるの広い空でつまらなくぼんやり揺れる あぁどうして太陽や彗星は色を変え彼方へいけるんだろう どれだけ過ぎても待ちぼうけるようさ代わり映えしない自分って存在そっと溜息 満天の世界さびしげに揺れる一つドレッシーな星雲あこがれながら遥かな Midnight今、君が見上げた夜の真ん中できらめいたただ光った どうやら迷い込んだみたい広い砂漠途方にくれて立ち止まる あぁどんなに声枯らしてみ…

  • Get Wild – 羽多野渉

    アスファルト タイヤを切りつけながら暗闇走りぬけるチープなスリルに身をまかせても明日におびえていたよIt’s your pain or my pain or somebody’s pain誰かのために生きられるならIt’s your dream or my dream or somebody’s dream何も こわくはない Get wild and…

  • Not Elimination – 羽多野渉

    陽の当たる場所で咲いた花が尊いと持て囃す そんな風潮に委ねて光だけをただ求めてきた暗がりには意識を向けずに 怯えて 大丈夫さ 影の中へ信じゆくことは恐くない 限られた場所ばかりじゃないだろう?誇らしく咲くことに価値が宿る常識の正解を振り払って手を挙げたならば君の中 たったひとつの合図を絶やさずにきっと前を向いてゆける何度だって敗れて挫けてもそうさ 間違いじゃないからまだ輝ける 勝利の美酒に酔いしれ…

  • まどろみ ~夢幻の待ち合わせ~ – 羽多野渉

    ―プロローグ―夢というものは、とても不思議なものだ。 夢の中では、重力、時間など、あらゆる物理法則さえ無視することができる。 夢の中では、なれなかったものにだってなることができる。 夢の中では、欲しかったものを手に入れることができる。 ―第1章―カーテンの隙間から入り込んでくる朝日が、まだ低かった。きっと、まだ夜が明けたばかりの時間なのだろう。 妙な高揚感とともに目覚めた。 ほんのついさっきまで、…

  • をりふしの唄 – 羽多野渉

    目覚め 光る朝大地と空の声を聞く 気配する 永遠の鼓動降りそそぐ いつくしみ一歩探す 僕の旅を抱きしめる 深い山嶺 流れてゆく水たちが 齎す恵みの彼方へ今立ってることに気づく ただ連綿と続く先へ 嶮しい優しさが撫で突き放しては作る景色その臍の上生きてる僕ら 緑離れた街で急くように暮らしても包み込まれてる拙い歩みを大きな腕がそっと囲む 一日を(Woh oh oh oh)千秋を(Woh oh oh o…

  • No Man Is an Island – 羽多野渉

    さっき突然 ふと感じたハロー 不思議な波動ひょっとしたらさ ずっと前にも惑うぼくらは 輪廻のどこかで 惹かれあってハロー 囁いたの?ブラックホールの中 そっと寄り添い迷う 巡礼者のよう すべてはここにあるよ ほら糾える縄のようさ ときどき不安になってもいいんじゃない ほらまた巡れば ぼくらはひとつの環でおんなじだろう きっとドーナツのよう 確かめあいながら「あ」と「い」の間に 宇宙広げてこの気持ち…

  • TORUS – 羽多野渉

    こんなに重なった 幾つもの(Voice of past)ノイズに隠されたメッセージ 円-まる-い、運命の軌道 自由を奪うならのこっていく声で 変えていくだけさ (Reincarnation of world)中心の座標さえも(Redesigning atlas)心の有り様さ (You and I believe that)にぎっていた想いが(We become a new point)いつだって指…

  • Breakers – 羽多野渉

    出口のない真夜中に 動けないでいたんだ君の声 羅針盤 窓の外 明日を覗く 信じないままでもいいかな だけどそばにいたいんだ確かな答えなんかなくていい 片方なくしたら 飛べそうもないよな誰にも翼は見えなくても 僕らは 手を伸ばし合い邪魔な囲いを 壊すんだ 掴めなくてもどかしい 名前のない感情そのうちにわかるよと そう君は笑ったようで 得体の知れない不安も 今は追い風のようさ昨日の境界線を超えてく 違…

  • 雨空の先は – 羽多野渉

    今日も予報によると 午後からは下り坂不毛で些細だけれど 何だかちょっと、ゴメンね 結局 昨日も可もなく不可もない感じで君の優しさにも外方向く様な感じで泥濘(ぬかる)む心の水溜りでは また波紋が踊っている 雨空の街も 手ぶらで繰り出しシトシトと 賑やかになって行く傘立てただいま 理想的ではない事 呪(まじな)い頼みなトコ僕なりの方法で 調律してみてるんだ どうしたって憂いを迎えに行くからさでも人並み…

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