美輪明宏

港町のレストラン – 美輪明宏

うすれる光 海の上に
やさしい夜が しのびよるよ
古い歌を ささやきながら
さびれた店に 灯がともる
小雨のマントに
港はねむるよ
オ……… オ……… オ………
アコーディオンが
しのび泣いている
オ……… オ……… オ………

待ちくたびれて 冷えたカフェー
ひとりでふかす 苦い煙草
オパール色の 煙のうずが
わびしく消えて 灯がにじむ

紫の夜が 港を包んで
オ……… オ……… オ………
もう誰も 見えない
濡れそぼる 波止場
オ……… オ……… オ………

小雨はマントに
港はねむるよ
もう誰も 見えない
濡れそぼる 波止場
オ……… オ……… オ………

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天使たち – 美輪明宏

若者と娘はひと目で恋をした花の匂いただよう春の宵の小道娘は目を伏せて若者の車へやがて恋人たちはビロードの海辺へ宝石を散りばめた薄絹の夜の中でこの世の始めから約束

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ラ・ボエーム – 美輪明宏

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