美山京子

小豆島悲歌 – 美山京子

やっと手にした 倖せが
指のすきまを こぼれて落ちた
戻りたい 戻れない
心の居場所を 失(な)くした私
涙と道連れ 瀬戸の旅
ここは土庄(とのしょう) 小豆島

声を限りに 叫んでも
遠いあなたに 届きはしない
つなぎたい つなげない
ほどけた絆(きずな)の はかなさもろさ
エンジェルロードで 誓(ちか)い合う
愛もなければ 夢もない

未練一つが なぜ重い
足を引きずり 泣き泣き歩く
忘れたい 忘れない
あなたと暮らした 三百十日
一途(いちず)に咲いてる オリーブの
花も散る散る 小豆島

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悲願花 – 美山京子

五年 十年 一緒にいれば言葉はなくても 心がわかる苦労七坂 七曲りあなたと二人 越えてきた春がきました 寒さに耐えてやっとひらいた 悲願花辛い時ほど 明るく生き

垂水の人よ – 美山京子

あなた私の 何ですか真冬の瀬戸内 答えない紺のスーツが よく似合う笑顔素敵な 横顔が好きでした 好きでした 垂水の人よ今も昔も 変わらない淡路の島を 眺めつつ行

女の人生夢舞台 – 美山京子

一つ二つと 数えたら数え切れない 古傷(ふるきず)だらけ後ろを向いても 夢などないわ明日(あした)という名の 幕が開(あ)く大丈夫 大丈夫 大丈夫あゝ女の人生 

おかめひょっとこ夫婦道 – 美山京子

苦労が積み荷の この世の舟でちょいと 出逢った エーエ 良い男あんた ひょっとこ あたしは おかめ浮世道中 似た者どうし泣いて笑って しあわせ夫婦道柱の傷あと 

海の恋唄 – 美山京子

沖は朝焼け 大漁旗を待ってこがれて 浜に立つ無事を祈って 半年過ぎたなんであんたは 帰らないあたしを泣かせて ひとりにさせた憎い海だよ 北漁場親の意見に 背いて

面影酒よ – 美山京子

酒で未練が 消せない夜は誰かに甘えて みたくなる忘れたいのに 注ぐ酒にあなたが浮かんで 憎らしい面影酒よ尽くし足りずに 別れたひとのやさしさ強さを 思い出す酒よ

あした絆坂 – 美山京子

春は小さな つぼみに隠れ冬がひっそり 連れてくるあなた来ますよ ふたりの春も桜咲く日を 指折り数えこれからも よろしくね お願いします並んで見上げる 絆坂永い人

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