美ち奴
霧の四馬路 – 美ち奴
霧の四馬路(スマロ)で別れた人は
無事に海峡 越えたやら
忘りゃしませぬ お国の為に
生命さゝげた 人じゃもの
胸の紅薔薇 しおれはせねど
何で泣こうぞ 泣きはせぬ
たとえ異郷に 咲いてはいても
私しゃ大和の おみなえし
まゝになるなら 砲火の中で
花と散りたい 心意気
せめて今宵は 四馬路の月に
君の武勲 祈りましょ
霧の四馬路(スマロ)で別れた人は
無事に海峡 越えたやら
忘りゃしませぬ お国の為に
生命さゝげた 人じゃもの
胸の紅薔薇 しおれはせねど
何で泣こうぞ 泣きはせぬ
たとえ異郷に 咲いてはいても
私しゃ大和の おみなえし
まゝになるなら 砲火の中で
花と散りたい 心意気
せめて今宵は 四馬路の月に
君の武勲 祈りましょ
薫るジャスミン 誰方が呉れたパパヤ畑の 月に問え月に問えツーツーレロレロ ツーレロツーレラツレトレシャンツレラレトレシャンランラン暗いジャングル チャンテが通う
サアサ 咲いたよ 赤道の空によ散らす 白バラ 落下傘散るも 咲かすも日本男児生命かけたる エー天降りヨー(サアサ サラリト 天降り)サアサ 進むよ 黒潮衝いてよ
夕空遠く 今日もまた戦友星が 出ているぞああ幻の 鉄兜還らぬ友(きみ)は 花と散り護国の鬼と なったのか憶えば生死 共にして銃剣執った 君と僕ああ戦友は 今は亡
雪の鴨緑江(アリナレ) 国境の空に死ぬも生きるも 二人連れ今宵夫の 身代わり警備女ながらも 銃(つつ)を執る「ほんとにすまぬ」と 声かけられて辞める夫に 笑い顔
御覧兵隊さんは お髭が自慢戦地なりゃこそ はえ次第伸びる筈だよ 南支(みなみ)と北支(きた)に立てた日の丸 自慢じゃないか貴様チョボ髭 俺らは泥鰌阿奴ァ天神髭
ここは満州 最北の流れは凍る 九百余里吹雪もくらき 黒竜江国境警備の 銃(つつ)執りて雪にくらすも 早や三月鷲や狐が 昼も啼くたゞ一本の 煙草でもわけて仲間と
あのネ オッサン これ支那さん陣中風船 敵陣へフンワリフワリと やって来たわしは軍使じゃ お前はんのへろへろ弾丸には 当たらへんへらへらへったら へらへらへあの
海道名物 数あれど三河音頭に 打ち太鼓ちょいと太田の仁吉どん後ろ姿の 粋なこと吉良の港は おぼろ月泣けば乱れる 黒髪の赤いてがらも 痛ましやお菊 十八 恋女房引
空にゃ今日も アドバルーンさぞかし会社で 今頃はおいそがしいと 思うたにああ それなのに それなのにねえ おこるのは おこるのはあたりまえでしょうどこで何して