羊文学

恋なんて – 羊文学

君が僕に嘘をついた日、僕はベッドの中にいて
何度も読んだ小説の最後のページを手繰ってた
君はさ、もういらないって言ったね
僕はさ、よくわかんないや

ねえ、本当のこと言ったら
ねえ、あなた泣くでしょう

そのあとはずっと眠って君の歯ブラシを捨てたよ
置いて行ったTシャツもゴミ箱に放り投げたけど
外したし、しばらくとっておこうか
君に、怒られちゃたまんないし

ねえ、あなたもういらないよ
幸せになってね、わたしがいなくても

「恋なんてくだらないことで傷つくもんなんだ」って
知るにはもう遅すぎるくらい、全てになったドラマの
今夜が2人だけのためのラストシーンになるから
世界はゼロに戻るんだ

いつか君が「ただいま」って言うのを僕はどっかでまだ信じてるよ
僕が貸したDVDを返しに来るのをどっかでまだ期待してる
最早呪いに近いね、本当どこで覚えたの?
僕も君にかけてたの?それは祈りに近いね

1・2・3で重ねた指は簡単に解ける
いつかまたすれ違っても二度と交わらない道を
決めた2人だけど、ありがとうお元気で
そんなハッピーエンドを演じる自信はないよ

君がいない世界で、君のいないストーリーで
振り出しに戻れたらどれほどによかっただろう

「恋なんてくだらないことで傷つくもんだ」って
初めからわかっていたくせに、また目逸らしてしまった
今夜、2人だけのためにスポットライトが当たれば
ドラマはそこで終わるんだ

恋なんて

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