羅針盤

ソングライン – 羅針盤

こぼれかけの 水の中にある
なつかしい君の 過去から
笑いの果て 哀しみのかなた
ひとの顔が とても小さく見える

ふるえている やせた木のような
ガランドウの体から
はがれてゆく 薄い皮のように
人の中で いつも 破れる気持ち

こぼれ出た水が今、かぞえきれない不安を流す
いつまでも踊れ
砂色の虹が
あたまにかかる前に
狭い部屋の中で
枯れ葉の舞うように
いつまでも踊れ

笑い声が いつも側にあった
なつかしい君の 過去から
きこえてくる ハナうたのような
人の中の とても小さな未来

太陽の一番近くで
待ちつづける

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羅針盤 – 羅針盤

ここから どのくらい 時を降りてただ生きていた あのころの不思議へ還ろう両手にも余るほど 虚しくてもふり返る気は まるでないフリで疲れてるあれほど 夢中で描いた

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真夜中の あいつの ベルに口笛で 応えてみる人知れず 生きているのは誰かに 見つめられたくて誰かを 見つけられなくて誰かの 中に住みたくて誰かを 閉じ込めていた

波 – 羅針盤

ときに離れ ときに紛れて波に 漂っている誰と居ても 感じ合えないそんなところで いつも沸き起こる 渦から うまくのがれてもほんとうの すがたは 沖へ さらわれて

ますら – 羅針盤

このやみを おおう 青空に白く 霞かけてる あれは月の還れなくなった 素顔夏は過ぎ 陽は影を帯びてとおく 山を へだてて 今沈みあきらめのない 日を待つたのしい

しずかな場所 – 羅針盤

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