織田哲郎

チャイナタウン・ララバイ – 織田哲郎

本牧あたりは久しぶりだね
次はどこの店に行こう とりあえず出ようか
確かここら辺だろう あの日窓を開けてお前が
ベイブリッジ眺め きれいだねって
嬉しそうに言った

今も こんなにお前が好きでしょうがなくて
ずっとそばにいてくれなんて言えるわけもないね

真夜中のチャイナタウン そこの角曲がれば
あの日朝まで飲んだ店がまだ開いてるはずさ
例のマスターはもういなくなって
少しにやけたバーテンダーが引き継いだのさ
時は流れ 街も人も変わってゆくんだね

今も こんなにお前が好きでしょうがなくて
分かってるさ もうおまえは決めてしまったんだね
それ以上もう何も言わなくていいよ
今夜くらい俺もちゃんとかっこつけてやるからさ

大丈夫だよまだ もう一杯ズブロッカ ロックで
なじみ過ぎた声 しぐさ こんなに愛しくて
古ぼけたJUKEBOX 古ぼけたLOVE SONG
まだ壊れず歌ってる
「あの日あの時…そうさあの時…」
ああもうやめなきゃね

今も やっぱりお前が好きでしょうがなくて
分かってるさ 本当にこれが最後の夜だって
笑ってるお前がこんなに好きなのに
どうしていつも悲しい思いばかりさせたんだろう

ごめんマスター いつの間にか眠っちまったんだね俺
窓の外はいつの間にか すっかり朝なんだね
あいつはもう帰ったんだね
最後まで情けない男だけど
本当にずっと 今日までずっと
ありがとう

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