織田みさ穂

折れたルージュ – 織田みさ穂

折れたルージュ ふたりの暮らし
憎い分だけ 愛してた
たとえ身体(からだ)は 離れても
好きなこころは 離れない
あなたはひとりで 夢から覚めて
残ったわたしを 置き去りにして…
嵐の去った 雨の街

わたしよりも 不幸になって
戻りたければ それもいい
生命までもと あげたのに
おいていくのは 未練だけ
嘘など気づかぬ 振りしていたの
別れの予感に 震えてたから…
飛べない鴎(かもめ) 雨の街

あなたはひとりで 夢から覚めて
残ったわたしを 置き去りにして…
嵐の去った 雨の街

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濡れつばめ – 織田みさ穂

朝がきたなら 別れるはずのあなたの寝息 聴いている誰かに溺れて 火傷をしても恋に懲りない あなた 濡れつばめ男ごころが あゝ いじらしい抱いてやさしく してくれ

青い薔薇 – 織田みさ穂

だめよ だめよ まだ帰さない夜は 夜は もう明けるけど始発電車の 時間に早いわいいの いいの ただ傍(そば)に居てそっと そっと 髪撫でながら愛のなごりを 惜し

別れの季節 – 織田みさ穂

街外れ 並木路枯葉の群れと 戯れて消えた気紛れ 旋風(つむじかぜ)さよならの手紙 寒空の彼方ちぎれて飛んでゆく別れにはお似合いの 季節になった心まで凍らせる 季

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